高校ラグビーの“聖地”、東大阪市花園ラグビー場で12月27日、「第101回全国高校ラグビー大会」が開幕し、1回戦がおこなわれた。
第2グラウンドの第1試合では、過去に花園でトップレベルの実績を残している報徳学園高校(兵庫)と茗溪学園高校(茨城)が激突し、19-7で報徳学園が制した。
報徳学園は前半3分、ゴールに迫り、FWのパワープレーで先制。13分には敵陣深くに入ってラインアウトからモールで前進し、塊に加わった主将のCTB山村和也がインゴールに突っ込み加点した。29分には茗溪学園が22メートルラインまで攻め上がったが、報徳学園のWTB海老澤琥珀がパスをインターセプトして独走し、19-0となった。
追いかける茗溪学園は後半8分、敵陣22メートルライン付近でPKを得ると、WTB森尾大悟が速攻を仕掛けて切り込み、オフロードパスをもらったSO黒川和音がインゴールに持ち込み7点を奪い返した。
しかし、1回戦屈指の好カードを制したのは兵庫県代表。
報徳学園は後半、茗溪学園のひたむきなディフェンスに対して得点できなかったが、前半のリードを守り切り、2回戦進出となった。
第1グラウンドの第1試合では光泉カトリック高校(滋賀)と坂出第一高校(香川)が対戦し、光泉カトリックが69-0と快勝した。
光泉は前半3分にFB奈須貴大が自陣から突破してそのまま走り切り先制すると、5分にはキックも使ってチャンスを作り、CTB東海隼がタッチライン際を駆け上がってゴールに持ち込んだ。19分にはWTB米戸泰史が軽快なフットワークでチャンスメイクし、ゴール前でFB奈須につないでトライ。25分にはCTB東がタックルを受けながらも倒れず、力強い走りで自陣から60メートル以上走り切り追加点を挙げ、26-0で折り返した。
光泉は後半もゲームを優位に進めて7トライを追加。
坂出第一もひたむきにプレーし、後半20分、相手にプレッシャーをかけてゴールに迫ったが、倒れ込みの反則で得点ならず。試合終了間際には敵陣深くでのラインアウトから攻めたものの、モールを押し込むことはできず、まもなくブレイクダウンでターンオーバーされ、トライを奪うことはできなかった。
第3グラウンドの第1試合では仙台育英高校(宮城)と桐生第一高校(群馬)が対戦し、仙台育英が62-3と圧勝した。
先制したのは桐生第一で、序盤にSO鈴木成昌がペナルティゴールを決めて3点を奪った。
仙台育英は、前半13分のアタックは桐生第一の粘り強いディフェンスに阻まれたが、直後、ゴールラインドロップアウトからもう一度攻め、WTB坂本琥珀が敵陣10メートルライン手前から鮮やかに抜け、最初のトライを挙げた。26分にはハーフウェイでFL最上太尊がインターセプトし、独走。前半ラストにはキックをまじえた攻撃で、最上が連続トライゲッターとなった。
19-3で折り返した仙台育英は後半、CTBトマス ダリエスらが躍動、主将のFL片山寛太は約70メートルのパワフルランを見せるなど、6トライを追加し、大勝となった。