ラグビーユニオンの国際統括団体であるワールドラグビー(前身はIRB)が主催する年末の表彰式典は2001年から始まったが、今年初めて、女子ラグビーの指導者が年間最優秀コーチに選ばれた。ワールドラグビー2021コーチ・オブ・ザ・イヤーに輝いたのは、女子15人制イングランド代表ヘッドコーチのサイモン・ミドルトン氏だ。
選手時代にラグビーリーグ(13人制)とラグビーユニオン(15人制)の両方でプレーし、コーチになってからは7人制も指導した経験があり2016年のリオオリンピックで女子7人制英国代表のヘッドコーチを務めた経歴も持つ55歳のミドルトン氏は、レッドローゼスの愛称で知られる女子15人制イングランド代表を指揮して今年で7年目。
これまでも女子シックスネーションズの全勝優勝(2017、2019、2020年)などめざましい功績をあげてきたが、今年は昨年に引き続いて無敗を達成。秋には世界チャンピオンのニュージーランド代表に連勝するなど、テストマッチ18連勝を成し遂げ、女子チームの指揮官として初めてこの名誉ある賞を受賞するという歴史をつくった。