11月28日、ヤンマーフィールド長居で関西大学リーグの最終節2試合が行われ、第1試合で近大が関西大を57－14で圧倒した。
近大は9トライを奪い、勝ち点5を獲得。合計勝ち点29で関西リーグ2位以上を確定させた。勝ち点27で現在1位の京産大が、12月4日の関西学大戦で敗れ、ボーナスポイントが1点のみならば、近大の初優勝が決まる。
6勝1敗は2000年度以来の好成績。中島茂総監督は「人事を尽くして天命を待つ」と話し、CTB福山竜斗主将は「最後まで出し切れた。あと自分たちは待つだけ」と胸を張った。
一方、敗れた関西大は勝ち点10のままフィニッシュしたが、第2試合で摂南大が立命館大に敗れたため（21－41）、関西リーグ6位が決まり入替戦を回避した。同時に立命館大が5位確定、摂南大が7位以下で入替戦に回ることも決まった。
近大と関西大の試合では近大のルーキー、WTB植田和磨が躍動した。
先制トライは前半3分。大外で待っていたWTB植田が飛ばしパスを受けてインゴールに入った。
近大はその後、関西大の激しいタックルに苦しむも、ハイパントを使った戦い方に変更。同点に追いつかれた後の26分、そのハイパントをマイボールにして、CTB福山が抜け出し、WTB植田に渡った。
植田は34分にもライン際で2人を抜き去り、前半だけでハットトリックを達成した。このトライが通算11トライ目となり、2位に3差をつけてトライ王に近づいている。
植田はシーズン通しての活躍を「秋は天理戦という大事な試合から始まり緊張もあったけど、先輩のおかげで思い切ってプレーできた」と話した。
「ボールをもらうことに貪欲になろうと」したことがトライ量産につながった。
入学後から体重も7キロほど増加。コンタクトプレーも改善しているという。中島総監督も「関西を代表するWTBになってほしい」と期待を込めた。
近大は後半も危なげない試合運びで快勝。CTB福山主将は「試合中に改善できる成長もあったのですごくいいゲームができた」と語り、9季ぶりに出場する全国大学選手権に向けて弾みをつけた。
