ラグビーリパブリック

日本代表復権の80分へ 今秋初先発の堀越康介は「コリジョン」に賭ける。

2021.11.13

ポルトガル戦前日の練習で最終調整する堀越康介(写真提供:日本ラグビーフットボール協会)


 プライドを取り戻すチャンスだ。ラグビー日本代表の堀越康介は言った。

「チームのつながり、コネクト、コミュニーションはリーダーが引っ張ってくれてよくなってきた。皆でサポートしあいながら、自分の理解を深めながら、一日、一日いい準備をしてきたと思います」

 現地時間11月13日、敵地のエスタディオ・シダーデ・デ・コインブラでポルトガル代表とぶつかる。身長175センチ、体重100キロの26歳は、このツアーで初先発を飾る。

 チームは同6日、アビバスタジアムでのアイルランド代表戦を5-60と落としていた。2019年のワールドカップ日本大会で19-12と下した相手に、陣地獲得、ボール保持とも後手を踏んだ。1対1で圧倒された。

 堀越は、今回ベンチ外からメンバーに昇格した8名のうちの1人。スクラム最前列のHOとして、決意を重ねる。

「コリジョン(身体衝突)の部分は僕の強みではある。ポルトガル代表も相当、気合入ってモーメンタム(勢い)を作ると思うんですが、タックルにしろ、ボールキャリーにしろ、いいプレーをする。セットプレーも大事になる。プレッシャーはかかると思うんですが、やり遂げたい」

 初めて日本代表入りした帝京大時代は、主将として大学選手権9連覇を達成した。現東京サンゴリアスに2018年に加わると、ルーキーイヤーから左PRで出番を獲得。やがて、かねて本職だったHOに戻る。

 日本代表へは、国内トップリーグでブレイクした2018年に本格的に関われるようになった。2019年のワールドカップ日本大会出場は叶わなかったが、最後の候補合宿が終わるまでメンバー争いに絡んだ。いままでは当時課題と見られたラインアウトのスローイングを改善しつつ、持ち前の思い切りの良さも磨いている。

 今度のスターター決定へは、ブラインドサイドFLで先発のリーチ マイケル前主将も「ずっと練習でアピールしてスターティングメンバーを勝ち取った。ホリのファイト、楽しみにしています」と太鼓判を押す。本人は「毎日、毎日、自分にフォーカスを向けて、何が足りないかを考えながらやっていました」とも述懐。機は熟した。

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