第101回を迎える花園(全国高校大会)の群馬県予選決勝が11月6日、敷島サッカー・ラグビー場(前橋)で行われ、桐生第一が明和県央を7―0で破り、2大会ぶり3回目の出場を決めた。
勝った桐生第一の霜村誠一監督に、メンバーの姿は頼もしく映った。
両チーム唯一となったトライは後半18分に桐生第一が決めた。お互いにプライドをかけた防御が光る中、ラインアウトからのアタックで、CTB矢内大翔③が防御ラインを突破、そのままインゴールへ飛び込んだ。明和県央がこの日、初めて見せたセットプレーでの防御の綻びだった。
桐生第一はその後も落ち着いて、互いにコミュニケーションを取りながら守りを崩さず、攻めるべきは果敢に攻めた。明和県央の得意とするラインアウトからのモールを何度組まれても、巧みにプレッシャーをかけ相手のミスを誘った。後半26分には自陣22メートル付近で反則をとられ、クイックタップから仕掛けられるも、タッチ際の好タックルでピンチを跳ね返した。
最後は、ボールを持って終了時間をうかがう展開に。桐生第一の1年生FB、渡辺大樹がキックアウトで試合を終わらせた。
敗れた明和県央も、夏に磨いたディフェンスとフィットネスで培った粘りが目を引いた。
春は県で両校優勝(東農大二と決勝同点によるもの)、夏合宿の中止を余儀なくされた今年は、その分、期間を区切ってタックルとフィットネスに明け暮れた。その成果が、決勝では出せた。
「2トライに抑えよう、と話していた。ディフェンスでは最後まで踏ん張れた」
明和県央・成田仁監督は、試合後穏やかな表情で、3年生6人で引っ張ったチームの頑張りを称えた。