黄紺のジャージーが吠えまくった。
昨季の大学チャンピオンを彷彿とさせた。
9月19日、ヤンマースタジアム長居で関西大学リーグの開幕戦がおこなわれ、立命館大が43-24で関西学大を破った。
吠えていたのは昨季大学日本一になった天理大ではない。黄紺ジャージーを着た立命大の面々だった。
立命大は先制PGを許した前半10分、ラインアウトモールを押し込み、NO8宮下大輝が飛び込む。逆転に成功し、これでもかと喜びを爆発させた。
立命大はその前のスクラムでもFW陣が吠えて士気を上げていた。
セットプレーで優位に立った勢いそのままに34分まで2トライと1PGを決め、関西学大を突き放した。関西学大はブレイクダウンのペナルティも重なり、好機を失った。
22-10で折り返した後半も、立命大が先へ先へとスコア。CTB木田晴斗のチャンスメイクも光り、連続トライで後半30分までに36-10。勝負を決めた。
8月に就任したばかりの鬼束竜太ヘッドコーチは「夏合宿、練習試合できずに不安だったけど、その中で強みの部分を生かすこと、ターゲットを絞ることで今日は集中してできた。勝ててよかった」と安堵した。
一方の関西学大もコロナ禍の影響を大きく受けたチームのひとつ。突き刺さる好タックルを見せたFL魚谷勇波主将は「春はいい結果を出せなかったけど、夏合宿を無事に行うことができた。そこで準備してきたつもりだったけど勝てなかった」と肩を落とした。
それでも課題としていたコンタクト局面で互角に戦うなど、「やってきたことは間違っていない」と繰り返し言った。
関西学大が挙げた3トライはいずれも前後半の終盤に奪ったものだった。そこを敵将の鬼束HCは自チームの課題とした。
「前半、後半の終盤、開幕の緊張もあってか、動けなくなっていた。いかにそこでしっかりとディフェンスができるか。防げた部分でした」と話した。