ラグビーリパブリック

次の世代への入れ替えも課題 将来の日本代表入り期待される福井翔大ら5人がNDS入り

2021.09.21

NDS入りした福井翔大。宮崎合宿直前に22歳の誕生日を迎える (Photo: Getty Images)


「次の世代の若い選手たちを見てみたい。うまく、入れ替えをしていかなければならない」

 ラグビー日本代表の強化を進める藤井雄一郎ナショナルチームディレクターはそう言った。

 9月21日、2021年度秋シーズンのテストマッチへ向けた日本代表候補選手およびナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS)が発表された。
 多くは今夏の日本代表活動に参加していたメンバーで、復帰を目指すキャップホルダーなどもリストに名を連ねたかたわら、将来日本代表に選出される可能性のある高いポテンシャルを持ったNDSの若い選手たちにも注目が集まった。

 今回NDSとして選ばれたのは、PR淺岡俊亮(トヨタヴェルブリッツ)、HO武井日向(リコーブラックラムズ東京)、LO/FLワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)、FL/NO8福井翔大(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、WTB中野将伍(東京サントリーサンゴリアス)の5人。
 彼らも日本代表候補と一緒に9月29日からの宮崎合宿に参加する。

トップリーグ2021で活躍したサントリーの中野将伍(撮影:松本かおり)

 淺岡と中野は4月に発表された2021年度日本代表候補にも名を連ねていた選手で、淺岡は6月にサンウルブズの一員として日本代表の強化試合に出場している。中野はトップリーグ2021のプレーオフ決勝で脳しんとうを起こした影響で今夏の日本代表ツアーには参加できなかったため、合宿でアピールしたいところだ。

「次の世代の若い選手たちにもいろんな経験を積んでもらいたい。もちろん彼らも、次のワールドカップに出られる可能性は十分あると思うので、どれくらいのエネルギーを持っているかというのを今回の合宿で見てみたい」(藤井ディレクター)

 最年少は19歳のディアンズだ。流通経済大学付属柏高校のNO8として昨年度の全国高校大会で活躍し、今春、名門の東芝に入団した逸材。
 藤井ディレクターが「あのサイズは代表のなかでもいない」というように、身長202センチ、体重122キロの体格が魅力で、パワーだけでなく機動力もあり、ハードワークする姿勢も楽しみな有望株である。

第100回全国高校大会で優秀選手に選ばれたワーナー・ディアンズ。現在、東芝に所属(撮影:松本かおり)

 東福岡高校時代から注目されていた福井も大学進学はせず、パナソニックとプロ契約を結んで2018年からトップリーグで経験を積んできた。2019年にはジュニア・ジャパンとU20日本代表の主将を務めるなどリーダーシップもあり、次世代を担う若手のひとりとして期待されている。

 そして、同じくジュニア・ジャパンやU20日本代表を経験している24歳の武井もトップリーグ2021でのパフォーマンスが評価されてNDSに入った。所属するブラックラムズでは今年度のキャプテンに選ばれるなど、飛躍の年となりそうだ。

 NDSのメンバーが日本代表スコッドに昇格する可能性もあり、若い選手たちの挑戦に注目が集まる。

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