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ヤクルト15-14横河。後半にレビンズのパワー炸裂。横河もFW戦とタックルで魂みせる

2021.09.13

ヤクルトレビンズFLは南ア出身のFLヤヌ・ベンター(昨季は清水建設所属)。MOMに選出された(撮影:長尾亜紀)

終盤のディフェンスで相手の反則を引き出し、雄叫びをあげるヤクルトの面々(撮影:長尾亜紀)
横河武蔵野アトラスターズも、ここぞの場面ではキレのあるアタックを見せた(撮影:長尾亜紀)
横河のゲームキャプテンを務めたジェイことNO8ジェイデン・トア・マックスウェル(撮影:長尾亜紀)
開幕のアウェー戦を制したヤクルト。春季交流トーナメントでは決勝で東京ガスを破って優勝している(撮影:長尾亜紀)

 前半と後半でスコアが反転。横河の勤勉さ、ヤクルトのエナジー。無観客はもったいないほど、タフでそれぞれの良さが出た好ゲームだった。

  9月12日、トップイーストリーグAの第1節が横河電機グラウンド(東京都武蔵野市)で行われ、ヤクルトレビンズが横河武蔵野アトラスターズを15-14で破って初戦を制した。

 6月27日の春の公式戦でも対戦し、結果はヤクルト31-25横河。ヤクルトは春・優勝、横河は3位で、接戦必至の対戦だった。

 前半は14-0でホームの横河がリード。2T2Gのロースコアの展開だったが、横河が見せ場を作った。

「ハードワークは、先輩方の時代から変わらない持ち味だと思っています」(横河・藤山慎也ヘッドコーチ)

 土台となった激しくしつこいタックルが試合を盛り上げた。PR南ア出身のFLヤヌ・ベンター、LOトーマス優デーリック デニイら、ヤクルトの大きなFWを向こうに一歩も引かない。横河のディフェンスが、ヤクルトが求めるアタックのテンポを奪った。

 横河は敵陣深くのラインアウトを起点に、BKを絡めたムーブで2トライ。HO佐藤公彦のオフロードや仕掛けの鋭いランが効いた。

「接点、特にボールキャリアーのプレーをもう一度意識した」(ヤクルト・高安勇太朗 監督)

 後半はヤクルトが時間の経過とともに主導権を握る。19分と26分のトライでヤクルト12-14横河とし、34分にPGを決めて逆転。最後は、ディフェンスで自陣から敵陣深くまで相手を押し返し、相手のノックオンを誘う会心のフィニッシュだった。

 夏は両チームとも、チーム内にウイルス感染症の陽性反応が出て、一定期間の活動休止を強いられた。合宿もプレシーズンマッチもできない中で迎えた本番だった。

「あの1点差のゲームを勝ち切ったことが大きかった――シーズンの最後に、そう振り返る試合になると思う」(ヤクルト高安ヘッドコーチ)

 横河は、FWがボール争奪の場面やスクラム、モールなどで出色のまとまりを見せたが、後半にBKにミスが相次いだ。相手にそこをつけ込まれ敗れた。

 トップイーストAは今年、5チームでのホーム&アウェー(各チーム8試合)で行われる。リーグワンとの入れ替え戦はないが、「非常に競争が厳しいリーグ」(高安監督)、「ヤクルトとはもう一度できる。今から選手はメラメラしている」(藤山HC)と今後が楽しみな幕開けとなった。

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