ラグビーリパブリック

三重ホンダヒートが県、協会と連携協定結ぶ。ホストスタジアムは三重交通Gスポーツの杜鈴鹿に。

2021.08.07

7月30日、三重県庁で締結式が開かれた©三重ホンダヒート

 Honda HEATが三重ホンダヒートに生まれ変わり、地域密着を加速させている。

 三重ホンダヒートは三重県と三重県ラグビー協会の3者でホームタウン包括連携協定を結んだ。三重県の「スポーツによる元気な街づくり」を目指す。

 7月30日には三重県庁で締結式がおこなわれ、ホンダからは鬼澤修二部長、前田芳人GM、今季からキャプテンを務めるFL古田凌が出席。県からは鈴木英敬知事、県協会から中岡昭彦会長らが駆けつけた。

 各チームが市や県といった行政との連携が活発になる中、県協会も一体となって地域を盛り上げる動きはまだ少ない。前田GMは「これが本来の姿だと思っている。三重県ラグビー協会とともにより地域を盛り上げたい」と話す。

 ホンダは県協会と長い間、友好関係を築いてきた。県内の試合では県協会がその手続きや準備を手伝う。県の高校ラグビー部員は試合前にポールを立てたり、ゲーム中のボールボーイを務めた。ホンダはそのお礼にオフ期間で、選手たちが高校を訪れて指導を行う。今季も8月から10校以上を訪問する予定で、この関係が10年以上続いてきた。

 今回の連携協定ではそのつながりを強め、リーグワンでのホストゲームは県協会と協同主管で事業を行っていく。ホストスタジアムは三重交通Gスポーツの杜鈴鹿に決まった。
 だが鈴鹿のキャパシティは約12000で、新リーグの参入要件にある「2023 年シーズンまでに15000人以上収容のスタジアムを確保」する条件は満たしていない。現在は増築等のお願いを県に働きかけている段階だ。また前田GMは鈴鹿だけではなく、伊勢や桑名、四日市での試合開催も視野に入れている。

 三重県は海と山が近く自然に恵まれ、伊勢神宮といった名所もある「観光のまち」だ。伊勢海老などの特産物も多い。リーグワンから始まるホストゲームの興行では、そうした地の利をうまく活かしたい。鈴鹿サーキットの遊園地やお伊勢参りのツアーをセットにしたチケットを販売することも、県との連携協定によって実現できるかもしれない。

 ホンダはディビジョン2でのスタートとなったが、前田GMは審査委員会の決断を素直に受け止めた。リーグワンに向けてチームはすでに始動している。
「ディビジョン1との力の差はないと自負しています。リーグワンでもわれわれが掲げるエキサイティングラグビーをグラウンドで思い切り表現したい」

 リーグワン初年度での昇格に向け、まずは三重県から盛り上げる。

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