アジア予選を勝ち上がってきた相手に負けるわけにはいかなかった。
しかし、0-29の完敗だった。
東京オリンピックのラグビー(セブンズ)、女子の2日目。プールCに入った日本は初日、初戦のオーストラリア戦で0-48と大敗も、次戦のアメリカ戦で7-17。
2敗に終わるも、アメリカ戦では前に出る防御、運動量の多さで健闘しただけに、中国戦のパフォーマンスが期待されていた。
しかし日本は、スピードと体格で上回る相手に完封負けを喫した。
開始30秒で許した先制トライは、キックオフボールを獲得した後の判断が悪かった。パスを繋ぐ途中、中国防御が迫っている選手に向け、不用意にパス。圧力を受けて反則をすると、PKからの速攻でゴールを割られた(G成功で0-7)。
その2分後には追加点を奪われる。ラインアウトからの中国に対し、アウトサイドが前に出てフタをしようとする。しかし、インサイドをスピードで破られてトライ(G成功で0-14)。
その直後には中国陣深くに攻め込むも、相手ラインアウト後の攻防で近場を破られて徐暁燕に80メートル超を走られた。前半を0-19で追えた。
サクラセブンズは必死に抵抗したが、防御裏へのキックでチャンスを作りかけるのがやっとだった。
後半の先手も中国がとった。スクラムからの攻撃でノックオン、反則で相手にボールを与える。PKから左中間に入られた(1分過ぎ/0-24)。
その後、日本はチャンスをつかみかけてはミスでボールを失い、反則で相手に切り返される展開を繰り返す。
個々の能力が高い相手に仕掛けられるとついていけなくなるシーンが何度もあった。6分過ぎに奪われたシーンは、PKからステップでディフェンダー間を抜き去られる。70メートル近く走られて0-29となった。
やりたいことは伝わる。必死さも。
しかし、個々のバトルで負け、ミスが出るから振り回せない。
キックを絡めた攻撃も効果的なエリアでおこなえず、その後が続かないから無得点だった。
プールCの4位となり、準々決勝進出はならなかった。しかし残り2戦、相手を振り回すスタイルを実現させたい。
◆中国戦 女子セブンズ日本代表メンバー(数字は背番号)
2 清水麻有(共同主将)
3 白子未祐
4 梶木真凜
5 平野優芽
6 弘津悠
7 原わか花
11 小出深冬
【リザーブ】
8 黒木理帆
9 大谷芽生
10 永田花菜
12 堤ほの花
13 山中美緒