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【東京五輪/ラグビー 女子】アメリカにも敗れ初日は2敗も、サクラセブンズ、持ち味出した。

2021.07.29

日本はよく前に出て守り、プレッシャーをかけた。写真はタックルする大谷芽生。(Kenji Demura/ Photosport)



 7-17。
 今大会の初戦となったオーストラリア戦(0-48)に続きアメリカに敗れ、連敗スタートとなった。
 7月29日から始まった東京オリンピックのラグビー、女子セブンズ。プールCの日本は初日を2敗で終えた。

 しかし、日本はオーストラリア戦とは見違えるような動きを見せた。ディフェンスでよく前に出てアメリカを自由に走らせない。
 しつこく攻め、防御が薄くなった後方に蹴るキックも効果的で、トライになりそうなシーンもあった。
 試合終了時、より疲れていたのはアメリカの方に見えた。

 アメリカはパワーで勝った。
 先制トライ(前半2分過ぎ)はスクラムから。イローナ・マーハが強烈なハンドオフ2発でタックラーを外し、インゴールへ入った(0-5)。
 その3分後にはインターセプトから好機を作る。ジョーダン・マティアスがトライを奪うも、日本は簡単にはインゴールまで走らせなかった(0-10)。

 後半2分、日本は追加のトライを許して0-17とされた。しかし、その直前もしつこく守り、山中美緒がジャッカルを見せた。
 その後、攻撃的なキックがアメリカ側に弾んで不運にもトライを奪われたが、サクラセブンズの時間だった。

 勝負は決したとはいえ、時間が経過するほど日本の方がよく動いたのは次戦への好材料だ。
 残り30秒強で小出深冬が奪ったトライは、アメリカに走られても諦めずに追い、止めて、反則を誘ったところから攻めた結果だった。
 攻撃を継続させ、小出がアングルを変えて突破。相手はついてこられなかった。

 次戦は7月30日の午前から。アメリカに14-28、オーストラリアに10-26と敗れた中国と戦う。
 アジア予選を勝ち抜いてきた相手には、絶対に負けられない。プール3位に入り、8強進出の可能性をつなぐためにもトライを重ねたい。

 初戦で出た課題をすぐに修正し、体を張り続けたサクラセブンズ。アメリカ戦を経て、また一歩成長できると信じたい。
 平均22歳。負けは負けも、アメリカ戦はのびしろを感じる14分だった。

◆アメリカ戦 女子セブンズ日本代表メンバー(数字は背番号)

1 バティヴァカロロ ライチェル海遥(共同主将)
2 清水麻有(共同主将)
3 白子未祐
4 梶木真凜
7 原わか花
11 小出深冬
12 堤ほの花

【リザーブ】
6 弘津悠
8 黒木理帆
9 大谷芽生
10 永田花菜
13 山中美緒



アメリカより多く動き続けた日本。写真は永田花菜。(Kenji Demura/ Photosport)
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