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【東京五輪/ラグビー】先制も、ケニアにも敗れる。日本、韓国と11-12位決定戦へ

2021.07.27

韓国には絶対に負けられない。日本は、ラストゲームで力を出し切りたい。(Photo/ Getty Images)



 待望の先手は取った。
 日本は試合開始のキックオフでボールは確保できなかったが、しつこく守ってケニアのノックオンを誘う。そこから攻めた。

 直後のスクラムから攻めた日本は、SHの位置に入った加納遼大がボールを持ち出し、タテに走り込んだヘンリー ブラッキンへパス。ヘンリーが前に出た後の攻撃を松井千士主将が仕上げて先制トライを奪う。1分55秒だった。
 加納のコンバージョンキックも決まり、7-0とリードした。

 7月26日に東京五輪のラグビー競技が始まって2日目の午後。同日午前までにプールマッチ3試合を終えた日本は、フィジーに19-24、イギリス(GB)に0-34、カナダに12-36と敗れ、準々決勝進出、メダル獲得の道が閉ざされていた。

 そして迎えた9-12位決定戦の初戦の相手がケニアだった。
 目標としていた表彰台に立つことはできなかったが、何年もかけて強化してきたものを出し切って戦いを終えたい。覚悟を決めて臨んだ試合だった。

 その試合で、今大会初めて先に点を奪った。そのまま勢いにのるかと思われた。
 直後のキックオフでも日本はボールを確保。しかし、反則からリズムを崩す。速攻からアルヴィン・オティエノに走られて同点に追いつかれた(ゴールも決まり7-7)。

 仕切り直しのリスタートのキックオフ。日本はケニアの蹴り上げたボールをノックオン。与えたスクラムからの攻撃であっさりトライを奪われてしまう。ゴールキックも決められて7-14で前半を終えた。

 まだ追いつき、勝ち越せるチャンスはあった。しかし後半、日本はもどかしい時間を続けてしまう。
 相手のミスで攻撃機会を得ても反則でボールを失う。そんな展開が続いた。

 後半5分にもPKから攻められる。コリンズ・インジェラからアンドリュー・アモンデ主将とつながれてトライ。ゴールも決められて7-21とされた。
 最後の反撃のチャンスもケニアのチョークタックルに自由を奪われてターンオーバー。点差を詰めることなくフルタイムを迎えた。

 ノックオンなどアンフォースドエラーも多かった。反則でリズムを崩し、ディフェンスのコミュニケーションミスで走られるケースも。試合を重ねてもチーム状態が上向きにならない。

 残すは1試合のみ。7月28日の午前9時から韓国と11-12位決定戦を戦う。
 アジアNo.1の力を証明したい。そして、セブンズの魅力の一部を伝えた初戦のフィジー戦の続きを披露したい。

ケニア戦 男子日本代表登録メンバー
【先発】

1 セル ジョセ
5 副島亀里ララボウラティアナラ
6 彦坂匡克
7 ヘンリー ブラッキン
8 松井千士(主将)
9 加納遼大
12 本村直樹

【リザーブ】
2 トゥキリ ロテ
4 羽野一志
10 藤田慶和
11 石田吉平

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