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【東京五輪/ラグビー】 英国、NZ、南アなど白星発進。C組では米国がケニアに逆転勝ち。

2021.07.26

接戦となったプールCのアメリカ(白)対ケニア戦(Photo: Getty Images)


 東京2020オリンピックのラグビー競技(7人制)が7月26日に東京スタジアムでキックオフとなり、男子の戦いが始まった。

 出場する12チームが4チームずつの3組に分かれて総当たり戦をおこない、各上位2チームと、3位チームのなかで成績が良かった2チーム、計8チームがメダルをかけた決勝トーナメントに進む。

 初日の午前中、男子予選第1ラウンドの6試合がおこなわれ、開催国の日本は、前回の2016リオ大会で優勝したフィジーとオープニングゲームで対戦し、19-24で惜敗した。
 日本は前半を14-12で折り返し、後半、キックオフボールを確保した副島亀里ララボウ ラティアナラがタックルを振り切ってそのままゴールへ駆け抜け、7点リードした。しかしその後、羽野一志の落球から失点につながって同点とされ、後半4分30秒には反則から速攻を許し、勝ち越しのトライを奪われ逆転負けとなった。

カナダ戦で2トライを決めたイギリスのダン・ノートン(Photo: Getty Images)

 日本が入るプールBは難敵ぞろいで、前回銀メダルのイギリスが初出場のカナダを24-0で下し、白星発進している。
 イギリスは前半ラストと後半最初に、ワールドラグビーセブンズシリーズ歴代最多トライゲッターのダン・ノートンがゴールへ駆け抜け、チームに勢いをつけ、その後も2トライを追加し、カナダを突き放した。

 イギリスは同日夕方におこなわれる2戦目で日本と対戦する。

韓国選手にタックルされながらもオフロードでつなぐNZのアンドリュー・ニュースタッブ(Photo: Getty Images)

 2016年のリオで4強入りを逃し、東京で悲願の優勝を狙うニュージーランドは、初出場の韓国を50-5と圧倒した。
 前半、韓国はしぶといディフェンスでニュージーランドに食らいつき、5分48分にはチョン・ヨンシクが快足を飛ばして初トライを記録したが、後半、韓国はイエローカードを2枚提示されるなど規律を乱し、結局、ニュージーランドに計8トライを奪われ大敗となった。

最後にトライを決めて豪州に競り勝ったアルゼンチン(Photo: Getty Images)

 プールAのもうひと試合は、ラグビー南米勢初のオリンピックメダルを狙うアルゼンチンがオーストラリアに29-19と競り勝った。
 前半、アルゼンチンが4連続トライで24-0と大きくリード。後半、オーストラリアは15人制のスターでもあるサム・ケレビを投入して反撃ムードを高め、ケレビもトライを挙げて5点差まで詰めたが、最後はアルゼンチンがトライで締めくくり、接戦を制した。

 プールCでは、前回大会銅メダルの南アフリカが初出場のアイルランドを33-14で下し、好スタートを切った。
 大会開幕直前、ニール・パウエル ヘッドコーチが新型コロナウイルスの検査で陽性が確認され、現場に指揮官不在となった南アだが、選手たちは冷静にプレーし、チャレンジャーのアイルランドにややてこずりながらも、後半に突き放した。

アイルランドのディフェンスを破ろうとする南アのセルヴィン・デイヴィッズ(Photo: Getty Images)

 そして、ワールドセブンズシリーズやワールドカップ・セブンズなどで実績と経験があるアメリカとケニアの激突は、アメリカが終了間際のトライで19-14と逆転勝ちした。
 前半は、世界的スターのカーリン・アイルズが持ち味のスピードを発揮するなどアメリカがリード。しかし、ケニアはハーフタイム前、ボールをつないでワールドセブンズシリーズ歴代2位のトライゲッターであるコリンズ・インジェラがゴールに持ち込み点差を詰めると、後半3分にもトライが生まれ、逆転した。
 そして後半5分30秒頃、勢いづいたケニアが絶妙なキックからトライを決めたかと思われたが、グラウンディング寸前にノックオンしていたことが確認され、アメリカは首の皮が一枚つながった。
 残り時間1分となり、自陣深くのスクラムから攻めたアメリカは、ボールを手にしたケボン・ウィリアムズが大きくゲインし、主将のマディソン・ヒューズにつないで逆転トライ。これが決勝点となり、アメリカが勝点3を獲得した。

 男子予選第2ラウンドは、同日16時30分からおこなわれる。

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