桜のジャージーを誇るラグビー日本代表が、約1年8か月ぶりにスタジアムに帰ってきた。6月12日に静岡・エコパスタジアムでサンウルブズと対戦し、32-17で勝利。将来の日本代表入りを目指す若手有望株なども含んだ勇ましいサンウルブズ相手に苦しんだが、ヨーロッパでブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに挑戦する前の貴重な強化試合となった。
先制したのはサンウルブズだった。前半19分、激しいディフェンスでボールを奪い返すと、ワイドに動かし、SO山沢拓也がキック&チェイスで日本代表にプレッシャーをかけ、インゴールに転がったボールをSH荒井康植が押さえた。
日本代表はこの試合、ブレイクダウンでも苦しむ。
勢いに乗るチャレンジャーのサンウルブズは39分にも得点。サインプレーが決まってWTB尾崎晟也が突破し、力走で敵陣深くに入り、テンポよくたたみかけ、トップリーグ2021新人賞のFB竹山晃暉がフィニッシャーとなった。
サンウルブズの山沢はゴールキックも好調、尾崎は後半にもタッチライン際を好走するなど、秋の日本代表入りへアピールした。
一方、前半はSO田村優のペナルティゴールによる3点のみに終わっていた日本代表だが、後半アタマから入ったWTBシオサイア・フィフィタやPRクレイグ・ミラーなどが奮闘でチームを鼓舞。そして60分(後半20分)、ラインアウト後にドライビングモールでゴールに迫ると、持ち出したHO堀越康介がトライを奪い返し、反撃開始となった。
コンバージョンも決まって4点差に詰めた日本代表は、65分にも敵陣深くに入り、鋭角に走り込んできたCTB中村亮土が2人のタックルを破ってゴールラインを越え、逆転トライ。
その後、同点とされた日本代表だが、17-17で迎えた71分、ハイボールをキャッチしたサンウルブズの選手に対してプレッシャーをかけ、ターンオーバー、ボールを手にしたNO8テビタ・タタフがゴールへ走り切り、勝ち越した。
5分後にはSO松田力也がペナルティゴールで加点し、80分にもラインアウトからモールでトライを重ね、サンウルブズを下した。
日本代表は16日にヨーロッパへ出発する予定。そして、26日にスコットランドのエディンバラでブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズに挑み、7月3日にはダブリンでアイルランド代表と対戦する。