6月12日に静岡・エコパスタジアムで日本代表(JAPAN XV)と対戦するサンウルブズのメンバーのうち、15名が日本ラグビー協会から発表された。この15名に加え、現在、大分の別府で合宿をおこなっている日本代表から数名がサンウルブズに合流し、日本代表と対戦する。
サンウルブズは6月6日から静岡で合宿に入る。後日発表される、日本代表からサンウルブズに加わる数名は8日より合流予定。
今回選ばれた15名は、2021年度日本代表候補に名を連ねていた選手や、日本代表キャップ保持者、サンウルブズ経験者などが入っている。
サンウルブズを指揮する大久保直弥ヘッドコーチは、サンウルブズにとってスーパーラグビー参戦最後だった2020年シーズンが新型コロナウイルス感染拡大の影響で中断したまま終わっていたため、「サンウルブズのジャージーを着て戦える喜びを感じている。サンウルブズのファンはたくさんいるので、ファンのみなさんが楽しんでもらえるようなゲームをしなければいけないと思っている」とコメントした。
5月31日に大久保ヘッドコーチとともにオンライン会見をおこなった藤井雄一郎・男子15人制日本代表ナショナルチームディレクターは、ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズへのビッグチャレンジを控える日本代表が欧州遠征に行く前に、強度の高い試合をさせたいと思っている。その相手がサンウルブズだ。
「基本的に、国内で強いチームを探すとなるとトップリーグ選抜かサンウルブズしかない。日本代表に対して最も強いチームを作って挑んでもらう。日本代表は36名が欧州遠征に行くが、全員しっかり試合をしたうえで連れていきたいというのもあって、ゲームタイムを与えるために、数名がサンウルブズに加わる」
藤井ディレクターによれば、サンウルブズのメンバーは日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ、藤井氏、大久保氏の3者で決めたという。「ジェイミーからこの選手を使ってほしいというのがあって、大久保ヘッドコーチからもこういった形で戦いたいという意向のなかで決まった」
イベントではなく、日本代表の強化試合。またサンウルブズの選手にとっても重要な試合で、藤井ディレクターは「次の、11月からの日本代表入りへ十分なアピールの場になるんじゃないかと思う」と語った。
サンウルブズを率いる大久保ヘッドコーチは、「準備期間は短いが、選手たちはこの一戦で活躍したらインターナショナルへの扉が開くと考えれば、あえて僕らがおしりをたたかなくても、それ相応の準備をしてきてくれると思う」と期待する。
そして、『KEEP HUNTING 80』を目指して臨むつもりだ。サンウルブズがラストシーズンに掲げたスローガンに、80を足した。
「とにかくチャレンジし続ける。トライを常に狙う、ボールを取り戻しに行く。そういった姿勢を80分間やってくれることを選手には求めたいと思っている。狼らしい牙のむき方があると思うので、このゲームのためにいくつかプレーを準備したいと思っている。覚悟が大事」
キャプテンに選ばれたのは、サンウルブズで4季プレーして39キャップを持ち、2017年に共同主将を務めた経験もあるエドワード・カーク。大久保ヘッドコーチは彼を「ミスターサンウルブズ」と評し、「非常にタフで経験豊かな選手なので、彼がグラウンドのなかで若い選手のファイティングスピリッツのようなものを引き出してくれることを期待する」と語った。
<サンウルブズ参加メンバー>
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北川賢吾(クボタスピアーズ)、三浦昌悟(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)
【HO】
彦坂圭克(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)
【LO】
秋山大地(トヨタ自動車ヴェルブリッツ)、長谷川崚太(パナソニック ワイルドナイツ)
【FL】
エドワード・カーク(キヤノンイーグルス)、布巻峻介(パナソニック ワイルドナイツ)
【SH】
中嶋大希(NECグリーンロケッツ)
【SO】
前田土芽(NTTコミュニケーションズシャイニンズアークス)、山沢拓也(パナソニックワイルドナイツ)
【CTB】
梶村祐介(サントリーサンゴリアス)、ディラン・ライリー(パナソニック ワイルドナイツ)
【WTB】
ホセア・サウマキ(キヤノンイーグルス)
【FB】
尾崎晟也(サントリーサンゴリアス)、野口竜司(パナソニック ワイルドナイツ)
※ 各選手の所属チームは2020-2021シーズン時