「お互いに、パフォーマンスはもう一つというところ」
前季はリーグ戦3位の日大、中野克己監督がドロー戦を振り返る。
◆ストラクチャー、意図した流れからトライを生み出した日大のアタック
5月30日、茨城県・流経大龍ヶ崎フィールドで流経大と日大の練習試合が行われた。昨年はリーグ戦2位、大学選手権8強の流経大と同ベスト8の日大との対戦は終始拮抗。17-17の同点に終わった。
前季リーグ戦では、流経大が40-14で日大を破っているカード、この日は、トライも同数、最後は日大が追いつく格好となった。
試合は、日大が先制し、流経大が追いつく展開に。日大は開始6分で敵陣22㍍のラインアウトを起点に大きく右へ展開、振り戻してのBKのアタックで、FB普久原琉が抜けた(写真)。競り合いの中、後半はCTB広瀬龍二からWTB廣瀬和哉につなぎ大外でフィニッシュするなど3トライを奪った。最後は、日大12-17流経大と勝ち越された日大が、後半34分にシオネ・ハラシリ(この日はNO8)のトライで追いつき、G失敗でドローに。
流経大は、日大の看板であるセットプレーで意地を見せた。今年もとことん強みをおしけにくる日大に対して、逃げずにスクラム、ブレイクダウンで真っ向勝負。スクラムについては日大側の反則も引き出すなど、手応えを得た。
「セットプレーは、うちも譲れない。しっかりと準備してきたので、現時点の力は出せたと思う」(流経大・西山大樹主将)
日大にとっては、スクラム、ラインアウトモールなど、チームの核をなす局面で崩しきれなかったのは課題。ケガ人によるメンバー変更(飯田光紀主将を含む)、いくつかのポジション変更(井上風雅はFLからHOに)などの影響もある。
「そろそろ、また朝にスクラムを組まなければ」(日大・中野監督) 日大が早朝に組んでいたスクラム練習が、今年も始まるようだ。感染拡大の続く中で、それぞれチームづくりが進んでいく。