5月21日、ヘル ウヴェのヤマハ発動機ジュビロ退団が発表され、多くのファンが驚いた。7月に31歳の誕生日を迎えるハードワーカーについて、引退を心配する声もあったが、現役を続ける。彼はいま、日本代表の一員として別府合宿に参加中だ。
「ヤマハ退団はタフな決断でした。7年間過ごさせてもらい、自分にとってすごく居心地のいい環境でしたし、本当に、自分のホームのように感じる場所でした。しかし、これから自分としては、ラグビーをもっともっと勉強して成長していかなければいけないと思い、異なる環境で新しいチャレンジをする決断をしました。今後は違うチームに行ってプレーするつもりです。移籍先はまだ決めていませんが、しっかりとフレッシュな気持ちで新しいスタートを切りたい。いまは、日本代表に集中しています」
2019年ワールドカップでベスト8入りを遂げた日本代表メンバーである。新型コロナウイルスの影響で昨年は国際試合ができなかったため、2年ぶりの代表活動で以前から知るチームメイトや新しい選手たちと一緒に充実した時間を過ごしている。
いまは、コンディションをしっかり整え、フィジカリティの部分を強化中。2019年ワールドカップでは、個人としてはリザーブからの2試合出場に終わっていたため、物足りなさを感じ、自分ではもっともっとできると信じている。
「ボールキャリーのあとや、タックルをしたあと、すぐに立ち上がって次の仕事に移ることも成長への課題のひとつ。ボールを持っていないときの動きも大事だし、80分通してコンタクトをやり続けることを、さらに鍛えていかないといけないと思っています」。
今回はロックで選出されたヘルだが、正直に言えば、ナンバー8が好きだ。父がそのポジションでプレーしていたこともあり、小さい頃から8番に憧れていた。トップリーグ2021では、ヤマハの背番号8をつけた試合もあった。
でも、身長193センチ、体重113キロのパワフルなファイターは、どこだってやる覚悟はできている。
「チームから求められたら、どのポジションでも一生懸命頑張ります」
再始動の日本代表には、FWの2列にも3列にも新しい選手が入ってきたが、刺激を受けながら、謙虚にたくさん吸収して、さらに成長したいと思っている。