2020-2021シーズンのヨーロッパ最強ラグビークラブを決める「ハイネケン・チャンピオンズカップ」の決勝が、現地時間5月22日にロンドンのトゥイッケナム・スタジアムでおこなわれ、トゥールーズが同じフランスチームのラ・ロシェルに22-17で競り勝ち、11季ぶりにヨーロッパの頂点に立った。
トゥールーズは優勝回数記録で並んでいたレンスター(アイルランド)よりひとつ多く歴史に名を刻み、史上最多5度目の栄冠獲得である。
新型コロナウイルス感染症の影響で無観客状態が続いていたスタジアムに、久しぶりにファンが戻り、入場を許された約1万人の前で熱闘が繰り広げられた。
拮抗した試合となったが、前半27分、ラ・ロシェルのCTBレヴァニ・ボティアが危険なタックルでレッドカードを提示され、一発退場となり、数的バランスが崩れた。
初の決勝進出で燃えていたラ・ロシェルは1人少ない14人で奮闘したものの、12-12で迎えた59分(後半19分)、トゥールーズがトライを決める。ハーフウェイ付近で、SOロマン・ンタマックの長いパスからFLセレヴァシオ・トロフアが抜け、サポートしたCTBフアン・クルス・マリアがインゴールに持ち込み、勝ち越した。
トゥールーズはさらに、ンタマックのコンバージョンとペナルティゴールで加点し、22-12となる。
粘るラ・ロシェルは72分にゴールに迫り、SHタウェラ・カーバーローが空いたスペースを突いてトライを奪い返し、5点差に詰めたが、トゥールーズが残り時間でリードを守り切り、熱闘ファイナルはノーサイドとなった。
なお、前日には同会場で下部大会「ヨーロピアンラグビー・チャレンジカップ」の決勝がおこなわれ、モンペリエ(フランス)がレスター・タイガース(イングランド)に18-17で競り勝ち、5シーズンぶり2度目の優勝を遂げている。