5シーズンぶりのラグビー日本一を目指すパナソニック ワイルドナイツが、キヤノンイーグルスを下して優勝への階段をまたひとつ上がった。5月8日、埼玉・熊谷ラグビー場でおこなわれたトップリーグ2021プレーオフトーナメントの準々決勝で激突し、32-17で制してベスト4入りを決めた。
パナソニックは前半2分、ラインアウトからボールを動かし、前に出てきた相手に対してCTBハドレー・パークスが裏にキック、それに反応したCTBディラン・ライリーがダイレクトキャッチして先制トライを挙げた。
14分には細かくすばやくつないでLOヒーナン ダニエルが左外を抜け、サポートしたSH内田啓介がゴールに持ち込んだ。
堅いディフェンスもマイペースの要因となったパナソニックは、その後、SO松田力也のペナルティゴールでも加点。
対するキヤノンはハーフタイム前、敵陣深くでのスクラムからボールを持ち出したNO8アマナキ・レレイ・マフィがゴールに迫ったものの、グラウンディング寸前に落球してトライならず、パナソニックが20-3とリードして折り返した。
初のベスト4入りを目指すキヤノンも意地を見せ、47分(後半7分)、敵陣深くでプレッシャーをかけてボールを奪い返し、SO田村優がインゴールにねじ込みトライ。コンバージョンも決めて10点差に詰めた。
しかしパナソニックは57分、相手にプレッシャーをかけられながらも、今季限りでの引退を表明しているWTB福岡堅樹が自陣深くから抜け、軽快なフットワークとスピードで日本代表のチームメイトだった田村とマフィを振り切り、そのままゴールに持ち込んで流れを変えた。
66分にはFL福井翔大が連続攻撃をフィニッシュして点差を拡大。
なんとか食らいつきたいキヤノンは68分にCTB南橋直哉がトライを奪い返したものの、パナソニックがリードを守り切り、準決勝進出となった。
パナソニックは5月15日、東大阪市花園ラグビー場でおこなわれる準決勝でトヨタ自動車ヴェルブリッツと対戦する。
なお、準決勝2試合(16日の第2試合も花園で開催)は、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の延長に伴い、大阪府がイベントについては引き続き無観客での開催を要請していることを受け、日本ラグビー協会は無観客で開催することを決定している。