学生随一の戦力を誇る明治大、早稲田大はBKに好選手がそろう
昨シーズンの対抗戦Aとリーグ戦1部の1〜3位によって構成されるAグループを牽引するのは、昨年の対抗戦で2季連続18回目の優勝を果たした明治大学だ。NO8箸本龍雅(現サントリー)やSO/CTB森勇登(現東芝)ら下級生時から主軸を務めてきたビッグネームが卒業したものの、昨季の大学選手権準決勝(●15-41天理大)で先発したメンバーが9人残り、今年も学生随一の戦力を誇る。
新キャプテンに就任したのは、SH飯沼蓮(日川④)。2年時から紫紺の9番を背負ってきた実力者で、プレー、統率力の両面で厚い信頼を受けるリーダーだ。副将のNO8大石康太(國學院久我山④)は昨シーズンまで公式戦の出場がないものの、ラグビーに取り組む真摯な姿勢から部員投票で選出された背中で範を示す存在。昨年サンウルブズのトレーニングスコッドに招集された187cm、93kgの大型FB雲山弘貴(報徳学園④)、東京オリンピック第三次スコッドに名を連ねるWTB石田吉平(常翔学園③)などBKには局面を変えられるランナーがそろっており、明治の看板であるFW第1列もリザーブまで含めて昨季のメンバーがほぼそのまま残る。下級生にもポテンシャルを秘めた逸材は多いだけに、どのような組み合わせで新しいチームを作り上げていくかが注目される。
昨季の大学選手権ファイナリスト、早稲田大学も明治大学に比肩する力を備えた優勝候補の一角だ。とりわけ目を引くのは、CTB長田智希主将(東海大仰星④)、FB河瀬諒介(東海大仰星④)ら好プレーヤーがずらりと並ぶ豪華なBK陣。去年もゲームメイクを担ったSH小西泰聖(桐蔭学園③)にSO吉村紘(東福岡③)、高校時代から将来のジャパン候補と評されてきたSO/CTB伊藤大祐(桐蔭学園②)と要のポジションに世代を代表する俊英を擁し、多彩なバリエーションで攻撃を仕掛けられる点は大きな武器となる。
NO8丸尾崇真(海外留学)、LO下川甲嗣(現サントリー)らが抜けたFWでは、副将のPR小林賢太(東福岡④)やFL相良昌彦(早稲田実③)、FL/NO8村田陣悟(京都成章②)に突破口を開くペネトレーターとして期待がかかる。過去3年に渡り花園を沸かせてきた大物ルーキー、HO/FL佐藤健次(桐蔭学園①)がどのポジションで並外れた才能を生かすかという点も楽しみのひとつ。この春より就任した大田尾竜彦新監督のチームづくりにも、多くの視線が注がれるだろう。
なお昨季対抗戦3位の慶應義塾大学は、4月中旬に複数の部員に新型コロナウイルスの陽性者が確認され、4月27日までチーム活動を休止したことから、5月2日に開催予定だった流通経済大学との初戦が中止となった。HO原田衛主将(桐蔭学園④)、FL山本凱副将(慶應④)ら大学トップクラスの逸材が最終学年を迎え、栗原徹監督の就任3年目で期待が高まっていただけに無念のスタートとなったが、選手たちが万全の状態に回復し、少しでも早くピッチに帰ってくることを願いたい。
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