2018年に降格して以来、国内2部のトップチャレンジリーグで雌伏していた近鉄ライナーズが、トップリーグチームの宗像サニックスブルース(レッドカンファレンス8位)を倒した。東京・秩父宮ラグビー場で4月18日、出場権が与えられた「トップリーグ2021 プレーオフトーナメント」の1回戦で対戦し、31-21で熱闘を制した。
近鉄は試合開始早々、敵陣深くのポスト正面でペナルティキックを得たが、ショットを狙わず、スクラム選択でトライを取りに行った。結局、ここでは得点することはできなかったが、積極果敢な姿勢は相手にプレッシャーを与えた。
先制したのはサニックスだった。前半11分、2019ワールドカップ日本代表でもあるLOジェームス・ムーアがラックサイドを突いて中央を割り、HO王鏡聞につないでトライが生まれた。
しかし近鉄は18分、SHウィル・ゲニア&SOクウェイド・クーパーの元オーストラリア代表コンビを中心にテンポよく攻撃を組み立て、FLツポウ テビタが5点を奪い返すと、21分にも敵陣深くに入り、クーパーが3人のタックルをかわしてトライゲッターとなり、逆転した。さらに28分には、ラインアウトからモールで押し込み加点。
36分に相手に2つ目のトライを許すも、17-14とリードして前半を終えた。
だが後半の序盤、近鉄にとっては痛いワンプレーが起きてしまう。NO8ロロ・ファカオシレアが危険なプレーでレッドカードを提示され、一発退場。残り36分間を14人で戦うこととなった。
それでも近鉄は52分(後半12分)、ゴールに迫り、LOマイケル・ストーバークがダブルタックルをはねのけてトライを獲得。24-14となった。
サニックスも意地を見せ、70分、敵陣深くでフリーキックを得ると、NO8鶴岡怜志がタップして速攻を仕掛け、仲間の後押しを受けてインゴールに押さえた。コンバージョンも決まり、3点差に詰めた。
しかし近鉄は73分、SHゲニアが蹴った楕円球がラッキーバウンドとなってWTB片岡涼亮の手に入り、そのままゴールラインを割って貴重な追加点を奪った。
近鉄は1人少ないながらもアグレッシブなディフェンスを続け、「打倒トップリーグチーム」の目標は叶った。
2回戦進出となった近鉄は4月25日、地元の東大阪市花園ラグビー場で優勝候補のパナソニック ワイルドナイツ(ホワイトカンファレンス1位)に挑む。
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