ラグビーリパブリック

夫・シオネは東芝で今季初先発へ。ラベマイまこと、2回目のW杯目指す

2021.04.10

164センチ、68キロ。23歳。(撮影/松本かおり)

ハードタックラー。コンタクトプレーに強み。(撮影/松本かおり)


 4月11日まで千葉・勝浦で合宿中の女子15人制日本代表候補(4月7日〜)が4月9日、練習を公開した。
 今年9月に予定されていたワールドカップ(開催地=ニュージーランド)は来年に延期となった。同大会のアジア予選については開催の有無、開催時期とも未定という状況にあるものの、チームは前向きに準備を重ねている。

 今回の参加メンバーの中に、新婚ほやほやの選手がいた。
 2017年のワールドカップ(アイルランド)にも参加したPRのラベマイ まこと(旧姓・江渕/横河武蔵野アルテミ・スターズ)だ。3月下旬に東芝ブレイブルーパスのバックロー、シオネ・ラベマイと結婚した。

 サクラフィフティーンのリーダー、南早紀主将の友人のつながりで知り合い、大学4年時から2年間交際していた。
 アイランダー(トンガ出身)の文化に「驚かされることはいろいろ」と笑う。幸せそうだ。

 同選手は福岡高校の出身。同校1年時の終わりにラグビー部の門を叩き、当時同校監督を務めていた現日本ラグビー協会・森重隆会長の指導も受けた。男子部員と日々活動し、練習試合にPRで出場した。
 同会長は2年時までで監督を退いた。しかし、卒業時に手紙をくれた。そこには、「男子顔負けのタックルで盛り上げてくれてありがとう。いつも感動していました、と書いてありました」と以前話した。

 ラグビー部入部までは陸上部で、100mハードル走、砲丸投げに取り組んでいた。中学時代はハードルでこそ夢は叶わなかったが、リレーで全国大会へ出場している。
 父・茂友さんはサニックス(現・宗像サニックス)の初代主将を務めた。

 青山学院大でもラグビー部に入って力を伸ばし、2017年のワールドカップへの出場を果たした。現在は2回目の出場をターゲットにしている。
 しかし大会が延期となり、目標までの時間が長期間になるとモチベーションの維持は難しくなる。そんなときも、パートナーの努力する姿を見るとエナジーを得ると言う。
 お互い、アスリートとして刺激し合う。
「(夫の方が)レベルが高い選手なので、学ぶところが多いです」

 家でラグビーの話はほとんどしないが、楕円球を手に2人で自宅近所の公園に行き、1対1のコンタクト練習をしたこともあるそうだ。
「バンバン当たってきて、吹っ飛ばされました。(その光景を)見た人は、何をやっているんだろうな、と思ったでしょうね」
 妻はハードタックラー。その威力がさらに高まるかもしれない。

 夫は4月11日の宗像サニックス戦(福岡・北九州)で今季初先発の座をつかんだ(6番/今季ここまで3戦は途中出場)。
 妻の故郷で大暴れできたら最高だ。

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