「前半のスタートに懸けていました」(東福岡・藤田雄一郎監督)
東福岡は2日前に東海大仰星を倒した勢いそのままに、序盤からフルスロットルで4連覇がかかる桐蔭学園を圧倒した。
2年ぶりに開催された全国高校選抜大会は3月31日に決勝戦が行われ、東福岡が桐蔭学園を46-31で破って2016年以来5年ぶりの優勝を果たした(最多の6回目)。
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先制トライは前半2分。
ラインアウトからまずLO大西一平②が前進して22㍍内に入ると、BKに展開しFB石原幹士①がさらにゲインを切る。ここでPR西野帆平②を当ててゴール前へ。最後はフェイズをかけずにピックで169㌢のFL、八尋祥吾主将②が仕留めた。
続く8分、11分にもトライを決めて19-0。2つとも桐蔭の十八番と見られていたカウンターラックが起点となった。
17分に桐蔭が1トライ返すも、FWで攻守ともに優位に立った東福岡は、24分にラインアウトモール、31分にWTB遠藤亮真②の2本目のトライで突き放した。
一方、7-31で後半を迎えた桐蔭は3分に、ゲームキャプテンのLO小椋健介②がタッチライン際を抜けて1本返す。その後も22㍍内に何度も入り、ゴール前まで迫るがスコアにつながらず。
逆に東福岡が11分、14分とトライを返して43-14。この日最大の29点差がついた。
それでも桐蔭は諦めずに反撃に出る。昨季の花園でブレイクした1年生のFB矢崎由高が躍動した。自陣からひとりでトライまで持っていくなど何度も走る。桐蔭は16分からの8分間で3トライを奪った。31-43まで追い上げるもここまで。
東福岡が前半の大量リードを守り切った。
東福岡のFL八尋主将は「(プラン通りに)こだわっていたFWで前に出て、BKがスコアして優勝できたことが良かった」と喜んだ。
藤田監督は「久しぶりの優勝でまだ実感はわかないが、ここで勝って帰るというのが大きな経験値になる。これで2021年度のいいスタートが切れます」と語った。
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