オーストラリアではスーパーラグビーAUが開催中だが、ワラターズは3月28日、ロブ・ペニー ヘッドコーチの即時退任を発表した。
ワラターズは今季これまで5試合戦い、参加5チームのなかで唯一未勝利。3月5日には、かつてスーパーラグビーから除外され格下と見られていたフォースに敗れ、先週土曜日には地元シドニーでレッズに14-46と惨敗していた。
ワラターズは5連敗を喫したあと、CEOとハイパフォーマンス委員会が協議し、理事会でペニー ヘッドコーチの解任を決定。ペニーが経験の浅い選手にチャンスを与え育てていたのを認めるが、試合のレビュー後、彼がその役割を継続するのに十分で大幅な改善があったとは確信しなかった。
ワラターズは今年、長年チームの主力として活躍したマイケル・フーパー(トヨタ自動車)、カートリー・ビール(ラシン92)、ロブ・シモンズ(ロンドン・アイリッシュ)、トム・ロバートソン(フォース)、ネッド・ハニガン(栗田工業)ら多くのオーストラリア代表選手を失い、3年契約の2季目だったペニー ヘッドコーチは経験の浅い戦力で戦わざるを得なかった。
2021年シーズンの残り期間は、アシスタントコーチのジェイソン・ギルモアとクリス・ウィタカーが暫定ヘッドコーチとして指揮を執る。
ニュージーランド出身のペニーはかつて、母国の国内大会でカンタベリーを4度優勝に導き、U20ニュージーランド代表のヘッドコーチを務めたこともある。アイルランドのマンスターで指揮を執っていた2013-14シーズンには欧州3大リーグのひとつであるプロ12(現 プロ14)の年間最優秀コーチ賞に選ばれており、その指導力は世界で高く評価される。2014年からは日本のNTTコミュニケーションズシャイニングアークスで指揮を執り、就任3年目でチーム史上最高順位となるトップリーグ5位に導き、2018-19シーズンも5位という成績を収めていた。そして、2019年にはトップチャレンジリーグに降格した豊田自動織機シャトルズのヘッドコーチに就任したが、ワラターズにヘッドハンティングされ、わずか半年でシャトルズを去っていた。