全米最大の人気スポーツであるアメリカンフットボールのNFLで活躍し、スーパーボウルの優勝リングを3つも持っているネイト・エブナーが、ラグビー界に復帰し、今年の夏に開催予定の東京オリンピックを目指すことが明らかになった。
アメリカラグビー協会が今週、東京オリンピックを見据える7人制代表の候補メンバーにエブナーが加わると発表。
現在32歳のエブナーは、ニューイングランド・ペイトリオッツやニューヨーク・ジャイアンツで活躍するなど、プロアスリートとしてのキャリアはほとんどNFLで重ねてきたが、大学2年まではラグビー界で才能を発揮し、17歳のときにアメリカラグビー史上最年少の7人制代表選手となり、15人制でもU19代表、U20代表としてジュニア世界選手権でプレーしたラガーマンである。2016年には新たに2年契約を結んだばかりのペイトリオッツから7人制ラグビーへの挑戦が許され、アメリカ代表となりリオデジャネイロオリンピックに出場している。
かつて、40ヤード(約36.58メートル)を4.48秒で走ったというスピードが武器で、ハードタックラーであることはNFLでも証明してきた。
7人制アメリカ代表は2016年のオリンピックでは9位に終わったが、ワールドラグビーセブンズシリーズでは2018-2019シーズンの総合成績で2位になった強豪で、東京オリンピックでは優勝候補の一角と見られている。
「ラグビーは私にとって非常に大切なものです」
そう語るエブナーは、オリンピックのアメリカ代表になることは大変な名誉であるとし、2016年のリオ大会でメダルを獲得できなかったことが残念でならず、このままでは後悔する気がして再び挑戦することを決意したという。
「ラグビーのすばらしさをアメリカの人々にも感じてほしい。オリンピックでメダルを獲得することは、その大きなきっかけになると思っています。私が(東京オリンピックの)代表チームに入れなかったとしても、オリンピックでのメダル獲得を目指すチームに貢献することは大きなモチベーションです」
7人制アメリカ代表の候補は現在約30人おり、12人が東京オリンピックの最終登録メンバーとなる。