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フォースが1329日ぶりにスーパーラグビーの舞台で勝利! ワラターズを破り歓喜

2021.03.06

雄叫びをあげるフォースのリチャード・カフイ(中央)。ワラターズ戦で攻守に奮闘した(Photo: Getty Images)


 弱小チームというレッテルを貼られたウェスタン・フォースが、スーパーラグビーの舞台で1329日ぶりの勝利を収めた。3月5日にパラマタ(シドニー西部郊外)のバンクウェストスタジアムでワラターズに挑み、20-16で競り勝ち、歓喜した。

 西オーストラリア州のパースを拠点とするフォースは、2017年シーズン終了後、財政的な問題や成績不振などを理由に、改編が求められていた国際リーグのスーパーラグビーから除外された。
 その後、鉱業などで成功した大富豪のアンドリュー・フォレスト氏から支援を受け、新たにつくった大会などで活動を続けていたが、2020年、再びスーパーラグビーの舞台に戻ることとなる。新型コロナウイルスの世界的大流行により、国境を越える移動が難しくなり、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、アルゼンチン、日本のチームによっておこなわれたスーパーラグビーは中断。複数チームを抱える国では国内で代替大会を開催することを決め、フォースは「スーパーラグビー AU」への参加が認められたのだった。

 2020年大会は8戦全敗で、2月19日に開幕した今年のスーパーラグビーAUも黒星発進だったフォースだが、昨年も奮闘した元ニュージーランド代表のLOジェレミー・スラッシュやCTBリチャード・カフイ(元 東芝)に加え、元アイルランド代表のFBロブ・カーニー、アルゼンチン代表のSHトマス・クベッリ、FLトマス・レサーナ、PRサンティアゴ・メドラーノ、SOドミンゴ・ミオッティ、元オーストラリア代表のCTBテヴィタ・クリンドラニ、PRトム・ロバートソンなどを獲得して大型補強をおこない、ファンの期待は高まっていた。

 そして、今季2戦目だったワラターズ戦。
 フォースは13点ビハインドで迎えた前半32分、7人制オーストラリア代表の経験もある23歳のFLティム・エンスティーが中央を突破して大きくゲインし、LOファーガス・リーウォーナーにつないでトライを奪い返した。ハーフタイム前にはSOジェイク・マッキンタイアがペナルティゴール(PG)を決め、10-13で折り返した。
 そして後半14分、ラインアウトからのサインプレーが決まり、力強く突進したFLエンスティーがタックルを受けながらもインゴールにボールを押さえ、逆転。
 その後、互いにPGで得点を重ね20-16となり、4点を追いかけるワラターズがロスタイムに14フェイズを重ねてゴールに迫ったが、フォースは懸命のディフェンスでトライを許さず、熱闘は終了。
 新しい血を入れ、歴史を変えようと挑んだ男たちが歓喜した。

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