ラグビーが戻ってきた。トップリーグが始まった。
選手が躍動し、ファンが笑顔になる。そんな週末が嬉しい。まだ完全には「いつものシーズン」には戻っていないけれど、コロナ禍により沈んでいた日々に、少し光が差し込んだ気がする。
トップリーグ2021は、魅力的なシーズンになりそうだ。ワールドクラスのトップ選手と日本を代表する選手たちがあちこちにいる。
豊富な経験と卓越した技をぶつけ合う試合は間違いなくエキサイテイングだ。戦いの中心になる選手たちに、始まったばかりのシーズンへの思いを聞いてみた。
サントリーのボーデン・バレット、トヨタ自動車のキアラン・リード、ヤマハ発動機の五郎丸歩、バナソニックの稲垣啓太、神戸製鋼のラファエレ ティモシー。いずれも、それぞれのチームの顔としてプレーする選手たちばかり。そして5人とも、アディダス契約アスリートでもある。
アディダス ジャパン株式会社は、ラグビー新シーズン開幕を記念して、「アディダスラグビースペシャルキャンペーン」（応募は3月12日まで）を実施中だ。同キャンペーンは、顧客向け会員プログラムadiCLUB(アディクラブ)に登録し、特設サイトから応募できるシステム。抽選で10名に、前出の5選手のいずれか1名の選手から、自分だけに向けた特別なメッセージ動画およびサイン入りスパイクをプレゼントするというもの。
また、それに合わせ、アディダス契約アスリート5名の選手によるファンへのメッセージも随時公開。新シーズンを盛り上げるだけでなく、ファンが楽しめるコンテンツ（スペシャルムービー／キャンペーン期間中、随時公開予定）も用意されている。
▼今季への意気込みは?
さて、5選手の話に戻ろう。
それぞれ、今季がトップリーグデビュー、今季がラストシーズン、1年ぶりのリーグ戦に燃えているなど立場は違うが、多くのファンの目を集める中心選手たちばかりだ。誰もが、その活躍を楽しみにしている。
胸にいろんな思いを秘めている。
現役オールブラックスとしてSO、FBで活躍するバレットは、初めてのトップリーグに「本当にワクワクしています」と話す。
「すべてのチームと試合をして、試合に来てくれるファンの皆さんに会えるのを楽しみにしています」
リードは、バレットと一緒に何度もプレーしてきたザ・キャプテン。「コロナ禍で世間は大変な状況です。でも、私たちはフィールドに出て、このチームをどれだけ大切にしているか、日本中のファンにラグビーをすることをどれだけ愛しているかを見せようと思います」と話す。
今季限りでの引退を表明している五郎丸は、「自身としてラストのシーズン。悔いのないようにしっかり頑張りたい」と話し、ラファエレは、「今年はどのチームも強そう。激しい争いになると思うので楽しみ」と笑顔を見せた。
「もちろん優勝を目指す」と言うのは稲垣だ。
「しばらくタイトルから遠ざかっていますので。ただ、先ばかりを見すぎずに、まずは目の前の一戦一戦にしっかりと取り組んでいきたいと思います。その先にその優勝という結果が付いてくると思っています」
▼ どんなプレーを見てほしい？
「サンゴリアスの本当に速いランニングスタイルを」（バレット）
「素早いラックと幅のあるプレーをして、本当に速いゲームをします」（リード）
「最後まで諦めず戦い続ける姿。そして、自分の得意とするキックを楽しみにしてください」（五郎丸）
それぞれが、こだわりを持ってプレーしている。一歩踏み込んだ観戦術をおすすめするのは、稲垣とラファエレのふたりだ。
「プロップというポジションはあまり目立たないというか、みんなのために、ボールを出したり、下働きをするようなポジションです。なかなか日の当たらない地味なプレーに注目していただきたいですね。このトライはプロップの、あるいはフォワードのそういった働きがあって、『あ、このトライはあのプレーがあったからだ』と理解していただければまたラグビーを違った視点で見られると思います」（稲垣）
ラファエレは、「神戸にはトライを取り切れる良い選手がたくさんいます。ファンの方にはトライを取る前のプレーに注目してみてほしいです。トライがどう生まれているのか、に注目してみてください」
▼優勝へのキーマンは誰だ。
五郎丸が先陣を切る。
「ヤマハが優勝するためのキーマンは、13番の鹿尾（貫太）君と大戸（裕矢）キャプテンです。みなさん楽しみにしておいてください」
ラファエレは、「優勝するためにはチーム全体としての強さが必要です。先発15人だけではなくチーム全員の力が必要。特に注目する選手は山下楽平です。ボールを持つと何かを起こせる選手で、見ていて楽しい選手です」と続いた。
リードは、「リーグ優勝の鍵は、まず、良いスタートを切ることだと思います。そして毎試合、勝ちに行き、良いプレーをしていきたい」と話し、続けた。
「ヴェルブリッツは素晴らしい選手が揃っています。その中でも私たちのフッカーはとても印象的です。彦坂（圭克）選手と加藤（竜聖）選手。とても活躍するでしょう」
稲垣はまず、土台になる選手たちが大事で、それが前提でチームは輝くという。
「我々のチームにはキープレーヤーとなる選手が何人もいますが、そういった選手を輝かせるためには僕も含め、いわゆるチームの歯車を回すような役割の選手もいます。そういった選手がチームを円滑に回すため、下働きを続ける、80分間プレーし続けるといったことが、優勝にとっての一つのキッカケになると思っています」
SOに魅力的な選手がいる。
「パナソニックにはすごく優秀なバックスの選手が揃っています。特に10番には山沢（拓也）、松田（力也）がいて、この２人は違ったタイプですが、チームを上手くリードしてくれます。山沢は非常に面白い。ファンタジスタのような才能を感じます。同じチームの選手でありながらも見ていて楽しい選手ですので、ファンの皆さんも、きっと彼のプレーを楽しめると思います」
バレットは、「我々にとってリーグ優勝の鍵となるのは、チームとしてのファイティングスピリットでしょう。チームとして繋がり、お互いのためにプレーすることが大事だと思います。特に日本の選手、海外選手、会社員の選手もいます。だから、私たちがひとつになれば、それはパフォーマンスに表れる。お互いのために戦っていきます」とした。
▼優勝したらビールで乾杯? 最初に誰と乾杯する？
ここは外国人選手たちの登場だ。バレットは、「優勝したらサントリーのプレミアムモルツ、金麦の両方をたくさん飲みます。チームメートたちとお祝いできたら幸せですね」と笑う。
リードは、「優勝したら、もちろんソーシャルディスタンスを保って、お互いに楽しめるようにしてお祝いをしたいですね。最初に乾杯するのは…たぶんマイケル・フーパーですね。（豪州代表主将だった）彼とは何度も対戦してきました。一緒にビールを飲んで成功を祝いたいと思います」と話した。
