東大阪市花園ラグビー場で開催されている第100回全国高校ラグビー大会で悲願の日本一を目指す京都成章（京都）が、1月5日におこなわれた東福岡（福岡第1）との準決勝を24－21で制し、初の決勝進出を決めた。これまではベスト4が最高だったが、ついにファイナルの舞台に立つ。
4季ぶり7回目の優勝を目指した東福岡は、ロスタイム18分を超えた東海大大阪仰星との死闘から中1日で準決勝に臨み、最後まで精いっぱいプレーしたが、頂上を前に敗退となった。
京都成章は序盤からボールを保持して敵陣でプレーする時間が長く、前半8分にゴールに迫ると、身長193センチ、体重113キロのLO本橋拓馬が仲間の後押しを受けてインゴールに押さえ先制した。
対する東福岡は14分、FWを使ってゴールに迫り、負傷のNO8茨木颯に替わって入ったばかりの八尋祥吾がすばやいピックアップからインゴールに突っ込みトライを奪い返した。両チームともコンバージョン成功で7－7となった。
だが京都成章は28分、ハーフウェイのラインアウトスチールから攻めに転じ、FL四宮勇斗、CTB山田歩季らの力走後、ボールをもらったWTB中川湧眞がディフェンダーを振り切り勝ち越した。
京都成章はさらにリスタート後、CTB辻野隼大が自陣深くから大きくゲインし、キックしたボールをSH宮尾昌典がチェイスしてインゴールで押さえたが、その前にノックオンがあったと判定され、トライは認められず。
さらにハーフタイム前、京都成章は敵陣深くで23フェイズを重ねてゴールに迫るも、東福岡は粘り強いディフェンスでしのぎ、5点差で折り返した。
だが京都成章には勢いがあり、後半6分、敵陣深くのアタックでアドバンテージを得ると、SO大島泰真が広いスペースができていた左へキックパスを放ち、WTB倉田渉がキャッチしてトライを挙げた。
それでも東福岡は粘り、1回戦からの4試合で1トライしか許していなかった堅守の京都成章に対し、後半17分、ゴール前でFWがピック＆ゴーを繰り返して26フェイズを重ねたあと、FL大西一平が仲間のサポートも得てゴールライン上に押さえ、トライ。コンバージョンも決まって3点差とした。
互いに譲らぬ熱闘。先に追加点を奪ったのは京都成章だった。24分に敵陣で、走力高い相手FB坂本公平を止めたあと、カウンターラックでボールを奪い返し、FL四宮がゴールへ駆け抜け貴重な追加点となった。リードを10点に広げる。
しかし、東福岡はこの試合でも驚異の体力と精神力を見せ、28分、WTB西端玄汰が自陣からのカウンターで抜けて大きくゲインし、敵陣深くに入って猛攻、パワフルなPR本田啓がトライを取り切り、コンバージョンも決まって3点差、逆転勝利への執念を見せた。
そして、東福岡はラストアタックでWTB西端が突破して大きくゲインし、敵陣22メートルラインを越えたが、京都成章のFB小林修市が懸命に追ってタッチライン外に押し出し、直後、試合終了の笛が鳴ってノーサイドとなった。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
◎珠玉のラグビー書籍好評発売中！
・花園の歴史がよみがえる
『高校ラグビー 花園の記憶』
・ラグビーを愛する人たちの思いがつまった鎮 勝也さんの
『ラグビーが好きやねん』
◎第100回大会速報号 2021年1月16日発売！
『第100回全国高校ラグビー選手権大会 決算号』
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝