ジャパンラグビートップリーグ2021の開幕まであと2週間となり、全16チームのキャプテンが1月4日にオンラインで開催された「キックオフカンファレンス」でシーズンに向けた意気込みなどを語った。
昨シーズンは新型コロナウイルスの影響で第6節までしかおこなわれず、リーグ不成立となった。コロナ禍はいまなお収束しておらず、特に感染拡大している1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)を対象に、政府は緊急事態宣言を発出することを検討しており、今季のトップリーグにも大きく影響しそうだが、1月16日が開幕日となっている。
2018-2019シーズンのチャンピオンである神戸製鋼コベルコスティーラーズは、兵庫・ノエビアスタジアム神戸でヤマハ発動機ジュビロとファーストステージ(ホワイトカンファレンス)の初戦を戦う予定。
ワールドカップ優勝を経験している元ニュージーランド代表のベン・スミスとアーロン・クルーデンが同時に新加入となり、キャプテンに就任したトム・フランクリンは2人について、「ワールドクラスの選手であり、人間性もすばらしい。チームになじんでおり、トップリーグで早く一緒にプレーしたい」とコメントした。
また、イベント後にメディア対応したデーブ・ディロン ヘッドコーチは、両選手について「かなりコンディションがいい」と活躍を楽しみにしている。その一方で、「トップリーグ中にけが人は出るものだと思っている。全員が試合に出られるわけではないので、外国人選手同士でも、日本人選手同士でも競争してもらって、コンディションのいい方、パフォーマンスのいい方を、相手チームも考えてメンバー選考したい」と語った。
フランクリンとともに共同キャプテンを務める日和佐篤は、「開幕に向けて、一日一日、ハードトレーニングをしている。しっかりいい準備をして、いいスタートが切れるように、チーム一丸となってがんばっていきたい」とコメントした。
対戦相手となるヤマハ発動機ジュビロの大戸裕矢キャプテンは、「仕上がりはいい感じ。自分たちのスタイルを最大限出して、日本一を目指したい」と意気込む。今季限りでの引退を表明した五郎丸歩については、「エナジーがある人。ゴローさんが最後のシーズンなので、日本一になって送り出してあげたい」と語った。
1月16日には東京・国立競技場でも開幕節の試合(レッドカンファレンス)が組まれており、東芝ブレイブルーパスとNTTコミュニケーションズシャイニングアークスが対戦する予定。
東芝の小川高廣キャプテンは充実したプレシーズンを踏まえて、「誰が出ても東芝のラグビーを体現できる準備はできている」とコメント。共同キャプテンの德永祥尭は、「早くトップリーグが始まってほしいという気持ちが強い」と語った。
NTTコミュニケーションズの共同キャプテンを務める金正奎と中島進護が注目選手として紹介してくれたのが、元スコットランド代表主将で世界的なスクラムハーフであるグレイグ・レイドローだ。映像で正確なゴールキックを披露したレイドローは、「今シーズンの目標はチームを作り上げること。そしてトップ4に入ること。とにかく自分のベストを尽くす」と意気込みを語った。
トヨタ自動車ヴェルブリッツで茂野海人とともに共同キャプテンを任された元ニュージーランド代表のレジェンドであるキアラン・リードは、ライバルとして何度も対戦してきたオーストラリア代表主将のマイケル・フーパーがチームメイトとなり、FW3列で一緒にプレーすることに大きな注目が集まっており、「とてもおもしろい状況だと思う。初めて同じチームでプレーするので自分も興奮している。自粛が明けたら一緒にディナーを食べに行くのを楽しみにしている」と笑顔で話した。
そのトヨタ自動車と初戦で激突するのは、2017年度以来の優勝を目指すサントリーサンゴリアスだ。新キャプテンの中村亮土は「毎試合、チームとしていい準備をして、最後のトップリーグを優勝で終わりたい」とコメントした。サントリーには、世界最優秀選手にもなったニュージーランド代表のボーデン・バレットが新戦力となっている。中村は、“ボーディー”と呼ぶ新しいチームメイトについて、「ロッカールームが隣なので、いつもしゃべっている。全部に隙がなく、文句のつけどころがない。世界一すごい選手」と評し、一緒にプレーするのを楽しみにしている。
その他のチームについては改めて紹介する。