花園で何度も名勝負を繰り広げてきたライバル同士、東海大大阪仰星と東福岡が、第100回全国高校ラグビー大会の準々決勝(1月3日)で激突し、21-21で引き分け、抽選の結果、東福岡が準決勝進出となった。
激しい攻防となり、先制したのは東海大大阪仰星だった。前半13分、CTB野中健吾のビッグゲインで敵陣22メートルライン内に入る。その後、相手の反則でPKを得ると、タップから仕掛け、SO近藤翔耶からフラットパスをもらったNO8倉橋歓太が抜け、ゴールに持ち込んだ。
一方、東福岡はハーフタイム前、40フェイズ近く重ねた連続攻撃は東海大大阪仰星の粘り強いディフェンスに阻まれたが、相手に反則があってPKから再び猛攻を繰り返し、CTB平翔太が中央を抜けてトライを獲得。
7-7で折り返した。
流れを引き戻した東福岡は後半7分、敵陣深くのスクラムからボールを動かし、CTB平から内戻しのパスをもらったWTB川端航聖が抜け、勝ち越しトライを挙げた。さらにリスタート後、自陣でのパス回しから、ラインに参加していたPR本田啓が力強い走りで突破し、FB坂本公平につないで連続トライとなった。
14点ビハインドとなった東海大大阪仰星は16分、ブレイクダウンでターンオーバーすると、ショートサイドにこまかくつないでWTB大畑亮太がカウンター、約70メートル走り切り、7点差に詰めた。
そして、東海大大阪仰星は21分にもゴールに迫り、力勝負でトライを獲得。コンバージョン成功で21-21の同点となった。
東福岡は25分にPGチャンスを得るも、負傷交代したFB坂本に代わってキッカーを務めたCTB平のキックは外れ、勝ち越しならず。
そしてロスタイム、東福岡が自陣から攻め上がって32フェイズを重ねる。規律よく守る東海大大阪仰星に対してモスグリーンのFWがしつこく近場を突くも、敵陣22メートルラインからなかなか前進できなかったが、ボールを動かし、SO楢本幹志朗が右奥へキックを放ち、両チームの選手がチェイスしたボールはバウンドして東福岡の背番号25・西端玄汰の手に入り、劇的なトライ、かと思われた。
だが、東福岡にノーボールタックルの反則があったと判定され、トライは認められず。
ゲーム再開後、東海大大阪仰星が自陣深くで反則を犯したが、東福岡はペナルティゴールを狙わずスクラムを選択。トライを狙いにいって23フェイズを重ねたが、東海大大阪仰星はここでも守り切った。
その後の攻防でも決着はつかず、両チーム力を出し切った激闘は21-21で試合終了。
抽選の結果、東福岡が準決勝進出となった。
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