ラグビーリパブリック

関西学院、流経大柏、鹿児島実、常翔学園も花園で笑顔。2回戦進出

2020.12.28

盛岡工との1回戦で3トライを挙げるなど活躍した関西学院の山本快(撮影:松本かおり)


 第100回全国高校ラグビー大会でシード校の関西学院(兵庫)は12月28日、12年ぶりの花園出場となった盛岡工業(岩手)と1回戦で対戦し、43-0と快勝した。
 関西学院は前半12分、ラインアウトからのアタックでCTB山本快がディフェンスを突破し先制。23分には素早いパス回しからボールを手にしたWTB立巳竜の介がスワーブでかわし、ゲイン、サポートしたFL柳田洸人につなぎトライが生まれた。
 関西学院は17-0で迎えた後半の立ち上がりもよく、細かくつないでCTB山本が抜け、リードを拡大。山本は後半13分にもトライを挙げハットトリック達成、ゴールキッカーも務め、28得点と活躍した。
 後半5分にはSH柿本知輝がゴール前の間隙を突いてトライ。20分にはPR市川晃己がダイナミックな走りでファイブポインターとなっており、大差をつけた。
 盛岡工は敵陣深くに入ったシーンもあったが、関西学院の堅い守りを崩すことはできなかった。

ルーズボールを高鍋の選手と競る流経大柏のディアンズ・ワーナー(撮影:松本かおり)

 その関西学院と2回戦でぶつかるのは流経大柏(千葉)となった。流経大柏は28日の1回戦で高鍋(宮崎)を30-12で下した。
 序盤、高鍋の連続攻撃に対しディフェンスで耐えた流経大柏は、前半9分に敵陣深くに入り、CTB横山伊織が先制トライを挙げた。その後、SO山下真之介のPGでも得点を重ね、11-0で折り返した。
 高鍋は後半10分、FB若松勇吹、SH幸妻怜治と好走が続き、つないで敵陣深くに攻め込み、WTB近藤雄真がフィニッシュしてチームは活気づいた。その後再び突き放されたが、17分にもチーム一体となってアタックを継続し、WTB近藤が2トライ目を決め6点差に詰めた。
 しかし流経大柏はその3分後、敵陣深くでプレッシャーをかけてボールを奪い返し、NO8ディアンズ・ワーナーが仲間のサポートを受けてトライ。25分にはドライビングモールで得点し、勝負を決めた。

鹿児島実業相手に果敢にアタックする札幌山の手(撮影:松本かおり)

 鹿児島実業(鹿児島)と札幌山の手(南北海道)の対決は接戦となり、19-14で鹿児島実が制した。
 鹿児島実は前半6分、ショートパントを使ってチャンスを広げ、LO大野敬が豪快に突っ込み先制トライを挙げた。
 しかし、札幌山の手は13分、SO木津谷勇輝が敵陣22メートルライン手前から抜けてゴールに持ち込み、20分にはPR広部竜成が豪快に走って逆転した。
 7点ビハインドで折り返した鹿児島実は後半3分、自陣からチーム一体となってつなぎ、攻め込み、FB伊知地啓匡が連続攻撃をフィニッシュして2点差に詰めた。そして14分、WTB山口翔永が自陣22メートルライン内から突破して大きくゲインし、サポートしたCTB吉野航平がハーフウェイから独走して逆転トライが生まれた。
 19-14とした鹿児島実は、試合終了間際に攻め込まれたものの、最後は懸命のディフェンスで相手に落球させ、ノーサイドの笛が鳴り歓喜となった。

常翔学園がラインアウトから突進。NO8知念優来(中央下)がボールをキープ(撮影:宮原和也)

 8季ぶりの優勝を目指す常翔学園(大阪第3)は、1回戦で日川(山梨)を76-0と圧倒した。
 WTB中村楓馬が6トライと大暴れ。前半5分に内、外、内と鋭いステップで相手を翻弄すると、11分には長いパスを外でもらってコーナーにフィニッシュした。13分には仲間が作ったチャンスをきっちり得点につなげハットトリック。16分にはFB佐々木開のキックに反応してフットスキルも見せ、4連続トライとなった。後半16分にもスクラムのターンオーバーからチームの高速アタックを完成させた中村は、試合終了前にもトライゲッターとなり、チームは勢いをつけて2回戦に進む。


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