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【RWC2023 プールC】 因縁の死の組。ウェールズ、豪州、フィジーが3大会連続同組

2020.12.15

左からウェールズのノース、豪州のトゥポウ、フィジーのランドランドラ(C)Getty Images


 ラグビーワールドカップ2015、2019年大会のプールステージで一緒だった3チーム、ウェールズ代表、オーストラリア代表、フィジー代表が、2023年フランス大会でも同組に入った。もし、ヨーロッパ予選1位がジョージア代表で、ウルグアイ代表が敗者復活戦から出場権獲得となれば、2019年日本大会のプールDとまったく同じ顔合わせになる。ウルグアイは2015年大会でも上記3強と一緒のプールだった。ちなみに、ウェールズ、オーストラリア、フィジーは2007年大会のプールも同組で因縁がある。

 ウェールズは、2020年1月1日時点で世界ランキング4位だったが、現在は9位まで転落。今年10試合戦ってわずか3勝しかできなかった。今年から指揮を執っているウェイン・ピヴァック ヘッドコーチの解任を求める声も出てきている。
 闘将のLOアラン=ウィン・ジョーンズはニュージーランドのレジェンドであるリッチー・マコウを抜いて世界最多キャップ保持者となり、いまなお体を張ってチームをけん引しているが、2023年の秋には38歳となるため、もし今後3年間でこの大黒柱を失うことになれば精神的ダメージは大きくなる。

 オーストラリアは、ニュージーランドとの間で争う伝統のブレディスローカップは今年も奪還できなかったが、11月7日にブリスベンで宿敵を破り、デイヴ・レニー新ヘッドコーチ率いる新体制となって初勝利をあげた。しかし、トライネーションズ(南半球3か国対抗戦)ではアルゼンチン相手に2試合連続引き分けと、改革のラグビーが浸透するのは来年以降となる。
 現在は世界ランキング6位だが、24年ぶりのワールドカップ優勝を狙えるタレントはいる。ラグビーリーグ(13人制)から新たなスターも加わる見通しで、チーム内の競争を高める起爆剤としても期待される。

2019年大会、札幌で火花を散らしたオーストラリア代表とフィジー代表(C)Getty Images

 フィジーは、2019年の日本大会で過去最高のベスト8を上回る成績が期待されながら、ウルグアイにも敗れるなどしてプールステージ敗退。再起を図り、2015年のワールドカップでスコットランド代表を指揮した知将ヴァーン・コッターをヘッドコーチに迎えた。
 今年、オータム・ネーションズカップに招待されるも、新型コロナウイルス感染症の検査で多数の陽性者が出たためヨーロッパの強豪と対戦できなかったフィジーだが、唯一の試合となったジョージア戦に快勝している。
 いま世界で最もエキサイティングな選手のひとりと言われるCTB/WTBセミ・ランドランドラは新キャプテンに就任してさらに魅力を増しており、代表引退を撤回して2年半ぶりに“フライング・フィジアンズ”のジャージーを着たベテランWTB/CTBネマニ・ナンドロの存在も改めて評価されている。

 この組に入るほかの2チームは、ヨーロッパ地区予選1位チームと世界最終予選(敗者復活戦)優勝チーム。
 
 ヨーロッパ予選(出場2枠)は2021年と2022年のラグビーヨーロッパチャンピオンシップで決めることになっており、ジョージア、スペイン、ルーマニア、ポルトガル、ロシアなどが争う。

 世界最終予選(敗者復活戦)は2022年11月におこなわれる予定で、アメリカ予選3位、ヨーロッパ予選3位、アフリカ予選2位、アジア/パシフィック地区予選2位の計4チームが総当たりで戦い、優勝チームが最後の出場権獲得となる。

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