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松島がチャンピオンズカップ開幕戦でハットトリック! クレルモン悲願の欧州制覇へ好発進

2020.12.13

ボーナスポイント獲得につながるチーム4トライ目を挙げ、ガッツポーズする松島幸太朗(Photo: Getty Images)


 フランスのASMクレルモン・オーヴェルニュに今年加わりレギュラーとして活躍し、評価を高めている日本代表BKの松島幸太朗が、ヨーロッパ最強クラブを決める大会でも輝きを放った。
 12月12日におこなわれた「2020-2021 ハイネケン・チャンピオンズカップ」のプールB初戦で、ブリストル・ベアーズ(イングランド)相手に3トライを挙げ、51-38の勝利に貢献した。
 この試合で最も活躍した選手に贈られるスター・オブ・ザ・マッチ賞はチームメイトのジョージ・モアラが受賞したが、松島はそれに比肩するパフォーマンスだった。

 松島はクレルモンに加入してから、フランス国内リーグのトップ14とハイネケン・チャンピオンズカップを合わせ、9試合に出場して7トライを記録したことになる。新型コロナウイルスの影響で開催が遅れた昨シーズンのチャンピオンズカップにも出場しており、同大会の準々決勝(9月19日/●27-36 ラシン92)で初トライを挙げていた。

 クレルモンはチャンピオンズカップで過去3度決勝に進んでいるが優勝したことはなく、悲願のヨーロッパ制覇へ向け好発進となった。

 ブリストルのホームでおこなわれた試合で、松島はクレルモンの背番号15をつけてフル出場。まずは先制トライでチームに勢いをつけた。

 クレルモンは前半3分、WTBダミアン・プノーが突破し、パスをもらったWTBアリヴェレティ・ラカがタッチライン沿いを駆け上がってゲイン、サポートについていた松島につなぎ、最初のトライが生まれた。

 松島は、14分にはスクラムからの展開でプノーのトライをお膳立て。

 クレルモンは26分にも敵陣22メートルライン内に入り、松島はCTBアピサイ・ナンガレヴからパスをもらうと柔らかい身のこなしでタックラーをかわし、インゴールに持ち込んだ。

 松島はハイボールキャッチや陣地獲得のキックも安定し、ハーフタイム前にはトライチャンスだった相手の選手を止めてタッチライン外に押し出すなど、ディフェンスでも奮闘した。

 32-17で迎えた48分(後半8分)、松島はタックルミスで相手にトライを許してしまったが、68分に再び輝くチャンスが訪れ、敵陣22メートルライン手前から抜けてハットトリックを達成し、チームのボーナスポイント付き勝利に貢献した。

 2020-2021シーズンのハイネケン・チャンピオンズカップは、トップ14(フランス)、プレミアシップ(イングランド)、プロ14(アイルランド、スコットランド、ウェールズ、イタリア)の各リーグから8チームずつの24チームが参加。昨シーズンからフォーマットが変わり、各リーグの昨季順位をもとに格付けされ、12チームずつの2組に分けられた。
 プールステージは、各組総当たりではなく、1チームあたり4試合を実施(プール内で他の2チームとホーム&アウェイで対戦。所属リーグが同じのチームとは対戦しない)。松島らを擁するクレルモン(トップ14/フランス)はティア3に格付けされ、ティア2のブリストル(プレミアシップ/イングランド)とマンスター(プロ14/アイルランド)が対戦相手となる。
 そして4ラウンド終了後、各プールの成績上位4チーム(総勝点などで順位決定)が準々決勝に進む。

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