関東大学ラグビー対抗戦Aグループの優勝をかけた伝統の早明戦が12月6日に東京・秩父宮ラグビー場でおこなわれ、明治大学が34－14で早稲田大学に勝った。
この試合が今季対抗戦のラストゲームで、両チームは6勝1敗の勝点24で並んだが、「当事校の直接対決」により、明治の優勝。2季連続18度目の対抗戦タイトル獲得となった。
明治は前半7分、14分とテンポよく攻めこみゴールラインを越えながら、早稲田の粘り強いディフェンスにトライを阻まれたが、16分、ゴール前でFWがパワープレーを繰り返し、キャプテンのNO8箸本龍雅が2人のタックラーを弾き先制した。
19分には箸本が鋭角に走りこんでからの突破でチャンスを広げ、サポートしたFL繁松哲大がゲイン、そしてWTB石川貴大につなぎ連続トライとなった。
明治の勢いは止まらず、24分にはラインアウトからモールで押し込み、21－0とした。
明治はディフェンスでも奮闘。セットプレーでも早稲田にプレッシャーをかけた。
一方、何度か敵陣深くに入りながらラインアウト失敗などでチャンスをつぶしていた早稲田だが、ハーフタイム前、敵陣22メートルライン内のPKから攻め、SH小西泰聖がダミーで明治の壁に穴をあけ、サポートしたPR小林賢太が力強く突進してトライ。14点差に詰めて折り返した。
しかし、後半先に得点したのは明治で、21－7で迎えた52分（後半12分）、ゴール前でFW勝負したあとワイドにボールを動かし、WTB齊藤大朗が左外を抜けてトライゲッターとなった。
早稲田は67分、ゴールに迫り、SH小西がダミーで密集サイドを抜けてトライを奪い返したが、明治は終盤にPGで点差を広げ、試合終了間際にはWTB石田吉平のトライで締めくくり、96回目の早明戦を制した。
明治の箸本キャプテンは、「伝統のある早明戦ということでしっかり準備してきた。明治の強さは縦に強いラグビーだと思っているので、今日は接点の部分で勝ることができ、こういう結果になったと思う」と試合を振り返った。
明治の今年のスローガンは『One by One』。一つひとつ、一人ひとりが足元を見て活動している。対抗戦では慶應義塾大学に敗れ1敗を喫したが、そこから自分たちを見つめ直して、ここまでやってこれたとキャプテンは言う。
次に見据えるのは全国大学選手権大会。昨年度は決勝に進みながら、早稲田に敗れ涙をのんだ。全国制覇へ向け、闘志を燃やす。
「去年は（対抗戦で）優勝しながら最終的に（大学選手権で）負けてしまったので、ここからが勝負だと思っている。この結果に満足することなく、常に成長していくチームが優勝をつかみ取れると思っているので、成長していきたい」