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東海大相模19-17久我山。関東オータム制し、5大会ぶり花園へ!

2020.11.30

花園最後の出場枠となった関東ブロック。19-17で制した東海大相模(写真はFL米元/撮影:大友信彦)

第100回全国高校ラグビー大会への敗者復活出場1枠をかけた関東オータムチャレンジ大会の決勝戦が、11月28日(土)、群馬・県立敷島公園サッカーラグビー場でおこなわれ、東海大相模(神奈川)が國學院久我山(東京)を19-17で降して、5大会ぶり9回目の花園出場を決めた。関東の最後の出場校が決まり、例年より12校多い史上最多63校が出揃った。

関東2位校が集った激戦を制した東海大相模の部員たち

先制トライは前半2分、風上に立った國學院久我山だった。

國學院久我山は序盤から激しいディフェンスでプレッシャーをかけると、敵陣左でターンオーバーを勝ち取り、ラインアウトからのFW戦でFL新山昂生が先制トライ。SH中村大洋のコンバージョンも決まり7点を先取すると、前半10分には40メートル超のPGも成功させて10-0とリードを広げた。

しかし風下の東海大相模はこの日ラインアウトのディフェンスが冴え渡り、好タックラーでもある副将のLO飯泉輝らがジャンパーとなってカットを連発。國學院久我山のチャンスの芽を摘んだ。

東海大相模はFL米元悠翔のジャッカルからエリアを戻すと、前半12分、連続攻撃からFB河野吏玖の突破を演出してチーム初トライ。少ない得点機をものにし、SO柏原慶太のゴールも成功して7点を奪った。

前半終了間際には、同26分のシンビンで1人少ない國學院久我山に対して、ラインアウトから高精度のサインプレーで右大外のWTBボンド洋平にボールを託して鮮やかに2トライ目。12-10と逆転して後半へ向かった。

後半で風上に立った東海大相模は引き続きラインアウトで好守を見せるが、ミスや反則もあって主導権を掌握できない。國學院久我山もWTB吉田周平が自陣からビッグゲインを見せるなど見せ場を作った。

しかし東海大相模はボールを保持する國學院久我山にプレッシャーをかけると、後半12分、攻守交代直後のアタックで絶妙なグラバーキックをWTB樋川蔵人が捕球してチーム3トライ目。SO柏原がセーフティーリードを守る右端からのコンバージョンを決めて9点差(19-10)とした。

國學院久我山はCTB鈴木翔が再三のキャリーで前進するなど風下で粘り、東海大相模が連続でペナルティを犯した終盤に猛攻をしかけ、後半34分に左中間へ意地のトライ。

しかし逆転のための時間は残されておらず、FB松井達希がコンバージョンを決めるとノーサイドの笛が鳴った。

花園出場を決めた東海大相模だが、選手に歓喜はなかった。主将のCTB吉田輝雅は「(風下の)前半に2トライを取れたのは良かったが、後半に点数が伸びず悔しかった。この点数では満足できない。花園出場は嬉しいが、僕たちには高い目標があります」と語った。

東海大相模の三木雄介監督は「我々が目指しているのは日本一です」とした上で、神奈川県予選決勝で2点差の惜敗(17-19)を喫している昨季王者の桐蔭学園について「桐蔭学園さんがいるので、我々はここまで来ることができています。いつも勉強させてもらっている」「子供たちからリベンジという言葉が出ており、一番良い舞台(花園)で桐蔭学園さんにリベンジしたい」と12月27日に開幕する大舞台へ向けて意気込んだ。

95会大会時、神奈川が出場2枠となった時以来の出場。東海大相模の出場は9回目(撮影:大友信彦)