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黒沢尻北31-14男鹿工。東北ブロック代表はクロキタに!

2020.11.09

前半3分、ピック&ゴーで押し切り、黒北FL佐々木瑞紀が先制トライを挙げた(撮影:井沢雄一郎)

 第100回全国高校ラグビー大会の記念大会特別枠であるオータムブロックチャレンジの東北ブロック決勝が11月9日、セイホクパーク石巻(石巻市総合運動公園)であり、黒沢尻北(岩手2位)が、男鹿工(秋田2位)を31―14(前半21-0)で倒し、6年ぶり6回目の花園出場を決めた。

「モール対策は準備した通りにできました」(黒沢尻北・小田島康人監督)。

 相手の強みをしっかりと押さえ、黒沢尻北が東北ブロックの代表権を勝ち取った。黒沢尻北は、序盤から相手陣深くに踏み込み3分、22分、28分とトライを重ねた。

 最初のトライは密集近くを何度も突いての力技の一本。FWで勝負にくる相手に対し、一歩も引かない姿勢を見せた。その後も、前半から相手があえて固めてくるモールを、ディフェンスで押し返して、男鹿工の攻め手を摘んだ。

 男鹿工は秋田県予選準決勝で秋田中央を破って決勝に18年ぶりに登場した。その決勝では秋田工業に敗れたが、秋田県2位を背負って「オータム」へ。準決勝で青森北(青森2位)を撃破、23年ぶりの花園出場を狙ってオータム決勝に臨んだ。総合力に勝る黒沢尻北を向こうに乾坤一擲の勝負をかけたが、強みのモールがうまく組めなかった。0-31と離された後半29分、35分にFWの密集戦を起点に2本のトライを奪って意地を見せた。

「1対1のタックルは、練習でやってきたことができたと思う」

 男鹿工主将、SOの今津谷剛希は目を腫らしながらも胸を張った。崩されても、押し返されてもモールからリズムを作ろうと踏ん張るFWを背後から叱咤激励。ディフェンスでは体格差のある相手にも足元に刺さるタックルで背中を見せた。部員29名、マネージャー2名の戦いを最後まで貫いた。