初名乗りは北から届いた。
11月3日、宮城・みやぎ生協 めぐみ野サッカー場で第57回全国大学選手権の北海道・東北地区代表決定戦がおこなわれ、八戸学院大(以下、八戸)が全国行きの切符を手にした。
北海道大(以下、北大)に24-12で勝ち、2大会連続3回目の出場だ。
前半はロースコアだった。
八戸はモールで優位に立ち、大きく前進するシーンもあった。自陣スクラムから仕掛けた後に大きく展開し、相手トライラインに迫る場面も。しかし、ミスや反則で得点できなかった。
北大もよく鍛え込んでいた。SH戸谷圭吾がテンポを作り、FWも積極的に前進。大柄なWTB小高一真もよくボールを持った。しかし、こちらもミスが多かった。
スコアが動いたのは前半31分。八戸はキックチャージからチャンスをつかむ。敵陣でチャンスボールを手にすると、WTB小野寺秀斗がインゴールに入る。ゴールキック(SO佐藤達哉)も決まり、7-0とリードして前半を終えた。
八戸は後半5分にNO8織笠颯(おりかさ・はやて)のトライで加点して12-0とリードを広げたが、北大も粘る。
13分にNO8大平雄利がトライ、ゴール(FL安翔大)も成功させて7点を返した。
攻め込むも仕留め切れぬ展開を繰り返していた八戸が抗う相手を突き放したのは残り時間10分を切ってからだ。後半31分、相手ボールのラインアウトからこぼれたボールを手にすると鋭く攻めに転じる。CTB長谷川龍二が左中間に飛び込んだ。
その後、モールでのトライも追加して24-7(36分、PR木村達也がグラウンディング。佐藤のゴールも成功)。試合終了間際、北大もFB駒形嶺弥がトライを返したが12点差でフルタイムのホイッスルが鳴った。
戦いを終え、八戸のゲームキャプテンを務めたNO8織笠は、「このようなコロナ渦の中でいろいろな方のサポートがあり試合ができました。本当に感謝しています」と話した後、言葉を続けた。
「今日の試合では、自分たちのペースに持っていくことが(なかなか)できず厳しいゲームとなりました。たくさんの課題が出たので、大学選手権までに修正し、目標である大学選手権1勝に向けて努力をしていきます」
同チームは11月21日、福岡で九州学生リーグの1位チームと1回戦を戦う。