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【ラグリパWest】Aリーグの公式戦決定までの流れ。 関西大学ラグビー

2020.09.28

9月27日におこなわれた天理大×摂南大のオープン戦。(撮影/平本芳臣)


 9月24日、関西大学Aリーグの日程が発表された。コロナの影響を受けた今秋の試合を公式戦とすることが決まった。

 開幕日は11月7日。従来の8校による総当たりではなく、昨年順位によってリーグを2つに分け、4校によるリーグ戦をしたのち、順位決定戦に移る。公式戦となる試合数は従来の7から、各校4に減る。
 上位3校までは来年1月に決勝が行われる第57回全国大学選手権に出場する。

 元々は四部まであるリーグすべてを「不成立」にして、勝敗を来季の成績に反映せず、入替戦も実施しない方向で話は進んでいた。
 コロナによってAリーグの関西学院大や2部相当のBリーグの複数校に調整遅れがあったことが要因だ。天理大ではクラスターも発生した。

 Aリーグに関しては、大学選手権の開催が決まれば、その段階で出場を決めるトーナメントに移行する申し合わせになっていた。それまでは、「親善」という名ですでに決まっていた日程に沿って試合を消化する。

 ただ、周囲の状況に変化が起きる。
 9月11日には、関東ラグビー協会が対抗戦Aとリーグ戦1部の日程を発表。さらに、日本ラグビー協会の理事会で、大学選手権の開催を認める方向の発言がなされる。

 その状況を踏まえ、リーグの運営を担当する関西大学リーグ委員会とその上部組織となる関西ラグビー協会は話し合いを持ち、最終的にAリーグを公式戦扱いにする修正案で合意を見る。
 11月7日までは、従来の日程による対戦を3試合ずつこなす。名称は「交流戦」と変え、ウォーミングアップゲームという認識で、公式戦の成績には含まない。

 Aリーグは、9月上旬、一部報道により不成立という言葉が独り歩きしたが、関西協会は公式見解を示していなかった。
 Bリーグ以下の試合を公式戦とするかどうかは現在検討中だ。試合会場が各校グラウンドとなるため、各大学個別の許可が必要であり、その確保が不透明であるからだ。
 また、各クラブでコロナ罹患者が出た場合は、保健所、大学の判断を優先し、個別に対応することになってくる。

 Aリーグを公式戦として認めた場合、問題になるのは、入替戦の存在である。
 本来、公式戦と入替戦はセットになるべきものだが、今回、入替戦を行わないことは再確認された。

 これは、『関西大学ラグビーフットボールリーグ運営に関する規約』の第5章、競技2(試合・入替戦)、第22条に基づく。
<本リーグにおける試合の方式は、原則として、総当たりリーグ戦とする>
 8校による「総当たりリーグ戦」が行われない以上、入替戦も発生しない、という見解に至った。

 入替戦出場を狙い、上位リーグ昇格を夢見る大学にとっては受け入れにくいことではあるかもしれない。しかし、世界的なコロナの時代である。協会、委員会、学校が立場を超えて手を取り合い、未曽有のこの難局を乗り越えていかなければならない。
 今は常時ではない。

「モチベーションが下がっている学生にしっかりと目標を持たせるように仕向けるのも指導者の仕事だという気がする」
 ラグビーに長年携わっている人からもらったメールにはそう書かれてあった。


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