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サラセンズ準決勝敗退で欧州連覇ならず ラシンが終盤スーパートライで逆転勝ち

2020.09.27

前王者サラセンズを倒し、ヴァカタワ(右)など歓喜するラシンの選手たち(Photo: Getty Images)


 ヨーロッパラグビーの最強クラブを決める「ハイネケン・チャンピオンズカップ」で2季連続4回目の優勝を目指したサラセンズ(イングランド)だが、2019-2020シーズンは栄冠に輝くことはできなかった。
 9月26日にパリ・ラ・デファンス・アリーナでプレーオフ準決勝第1試合がおこなわれ、2季ぶりの決勝進出を狙ったラシン92(フランス)が19-15で前王者を下した。

 スター軍団のサラセンズは、年俸総額の上限を定めたサラリーキャップ制度に違反したとして、イングランド最高峰リーグのプレミアシップでは厳しい処分(罰金と、勝点から最終的に105ポイント減)が科され2019-20シーズンは最下位が確定しており、無冠でシーズンを終えることになる。

 なかなかトライが生まれず、両チームともPGで得点を重ねた。
 前半は9-6とラシンが3点リードで折り返したが、後半の序盤にラシンはスクラムなどで反則が続き、サラセンズは出場停止中の司令塔オーウェン・ファレルに代わって背番号10をつけたアレックス・グッドが3連続ショットを決め逆転。

 ラシンは何度が敵陣22メートルライン内に入ったが、サラセンズの守りは堅かった。

 それでもラシンは67分(後半27分)にPGで3点を奪い返し、12-15とする。

 そして、パリのファンが歓喜したのは75分だった。
 自陣10メートルライン付近でボールを手にしていたラシン。サラセンズが出足の速いディフェンスで上がってきたのに対し、SOフィン・ラッセルがその裏へ絶妙なチップキックを放つ。それに反応したCTBヴィリミ・ヴァカタワがボールをキャッチ、ラッセルがサポートし、さらにWTBフアン・イモフへとつなぎ、スーパートライが生まれ逆転劇となった。

 ラシンは3度目の決勝進出となり、悲願の初優勝を狙う。

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