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サラセンズ欧州連覇へピンチ… 司令塔ファレル5試合出場停止で準々決勝、準決勝参戦不可

2020.09.10

退場後、ワスプスのチャーリー・アトキンソンに謝罪するオーウェン・ファレル(Photo: Getty Images)


 ラグビーのヨーロッパ最強クラブを決める「ハイネケン チャンピオンズカップ」で2季連続4度目の優勝を目指すサラセンズ(イングランド)だが、司令塔のオーウェン・ファレルを欠いて準々決勝に臨むこととなった。

 昨年のワールドカップで準優勝だったイングランド代表の主将でもあるファレルは、所属するサラセンズのスタンドオフとして出場した9月5日のプレミアシップ(イングランド最高峰リーグ)2019-2020 第18節・ワスプス戦で、危険なタックルをしてレッドカードを提示され退場、のちに懲戒委員会で5試合の出場停止処分が決まった。

 ワスプスの18歳BKチャーリー・アトキンソンの頭部への無謀なハイタックルだったため、最大で10試合の出場停止になる可能性があったが、ファレルは規律に関する過去の記録でクリーンな選手であることが認められたため、処分は半減となった。

 ファレルは10月4日までプレーできない。

 サラセンズは2019-2020シーズンのプレミアシップでこれまで12勝をあげているものの、選手の年俸総額の上限を定めたサラリーキャップ制度に違反したとして来季は2部リーグのRFUチャンピオンシップへ降格することが決まっており、今季プレミアシップ残り試合の勝敗はそれほど大きな意味を持たない。
 しかし、ベスト8入りの資格が取り消されなかった欧州チャンピオンズカップでは連覇がかかっており、9月19日にアイルランドのダブリンでおこなわれるレンスターとの準々決勝にファレルが出られないのは大きな痛手となる。
 サラセンズはレンスターに勝ったとしても、9月26日または27日に予定されているチャンピオンズカップ準決勝にもファレルは出場できない。

 スタンドオフまたはインサイドセンターとしてプレーするファレルは、イングランド代表だけでなく4年に一度結成されるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズでの顔も持ち、合わせて87キャップを獲得。世界屈指の優秀なゴールキッカーであり、テストマッチでは世界歴代8位の945得点を記録している。

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