9月5日にニュージーランドのウェリントン(スカイスタジアム)でおこなわれる同国伝統の試合、「North(北島選抜チーム) vs South(南島選抜チーム)」の出場予定メンバーが発表された。この試合は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため無観客でおこなわれるが、ニュージーランド代表“オールブラックス”の選考を兼ねたトライアルマッチともいわれ、注目されている。
選手のチーム分けの基準は、生まれた場所ではなく、現在の所属も関係なく、選手が最初にプレーした地方代表を基に分けられた。
ワールドラグビーの年間最優秀選手賞に2度選ばれたことがある世界的スターで、サントリーサンゴリアスに新加入することでも注目されているボーデン・バレットは、北チームのSOで先発する。南チームの10番をつけるのは、スーパーラグビー アオテアロアで優勝したクルセイダーズの司令塔リッチー・モウンガで、オールブラックスのチームメイトでもあるワールドクラスのSO2人がぶつかり競演することとなる。
昨年のワールドカップではモウンガが黒衣の10番で、ボーデン・バレットは15番(FB)でプレーしていた。
南チームのFBで先発するのはボーデンの弟ジョーディーであり、バレット兄弟対決も実現する。
北チームの15番をつけるのはダミアン・マッケンジー。ワールドカップイヤーに前十字靭帯断裂で涙をのんだ悲劇の天才ランナーは、オールブラックス復帰を目指している。
身長192センチ、体重106キロのダイナミックなルースFWで、今年ブレイクした22歳のホスキンス・ソトゥトゥは、北チームで8番を与えられた。同チームではほかに、LOで先発する20歳のトゥポウ・ヴァアイ、左WTBに入る21歳のケイリブ・クラークも若手注目株。
南チームでは、クルセイダーズの優勝に大きく貢献した元U20代表主将のFLトム・クリスティーや、同じ22歳のチームメイトで、アオテアロアのトライ王であるWTBウィル・ジョーダンもスターターとなり、オールブラックス入りへアピールする。
今回スコッドに選ばれたクルセイダーズのほとんどの選手は南チームに入っているが、ワイカト地方でキャリアをスタートさせたWTBセヴ・リースは北チームに入っており、南北に分かれての珍しい対決も見どころだ。
負傷でこの試合に参加できないスターも数人いるが、豪華なメンバーがそろった。さまざまなコンビネーションも楽しみで、無観客だが、白熱した試合が期待される。
▼選手名鑑。赤い四角内の数字は試合登録番号。画像をクリックするとPDFで大きく表示されます。