ラグビーリパブリック

ワラターズが大一番制すもプレーオフ進出確定ならず 敗れたレベルズは最終戦に望みつなぐ

2020.08.29

ワラターズのフーパー(中央左)がチャンスメイクし、ゴールへ駆けるウォルトン(Photo: Getty Images)


 オーストラリアで開催されている「スーパーラグビーAU」で、優勝争いに生き残るための大一番を制したのは、ワラターズだった。8月29日にシドニー郊外でレベルズと対戦し、38-32で勝利。
 しかし、プレーオフに進む最後の1枠を確定させることはできなかった。

 3位のワラターズは4勝4敗(勝点19)でレギュラーシーズンの全試合を終了。一方、敗れた4位のレベルズだが、7点差以内の敗戦だったためボーナスポイントを獲得して3勝1分3敗(勝点15)とし、最終節に望みをつないだ。

 全5チームによる2回戦総当たりをおこなったあと、上位3チームが参加できるプレーオフには、1位通過確定のブランビーズと2位のレッズが進出を決めている。
 あと1試合を残すレベルズは、9月5日にニューカッスルでおこなわれる最終戦で、7戦全敗中の最下位ウェスタン・フォース相手に3トライ以上多くトライを挙げて勝てば、勝点20となってワラターズを抜く。もし、トライ量産によるボーナスポイントは獲得できなくても4点差以上の勝利ならば、勝点・勝利数でワラターズに並び、総得失点差でレベルズのプレーオフ進出となる。
 ワラターズはフォースの勝利を祈るしかない。

 ワラターズとレベルズは両チームとも、直接対決で意地を見せた。

 ワラターズは後半早々に追いつかれたが、49分(後半9分)、敵陣深くに入ってFWがピック&ゴーを繰り返し、PRハリー・ジョンソンホームズがインゴールに突っ込み勝ち越した。

 56分にはFLマイケル・フーパーがシザースで中央に切り込み、CTBジョーイ・ウォルトンのトライをアシスト。31-17とした。

 しかしレベルズは62分、相手のタッチキックミスからカウンターで攻め込み、WTBマリカ・コロインベテがタックラーに絡まれながらも左コーナーにフィニッシュ。CTBマット・トゥームアがタッチライン近くからのコンバージョンを決め、7点差に詰めた。

 その後、レベルズは危険なプレーをした選手にイエローカードが出され数的不利となったが、トゥームアの堅守などで食い下がると、71分に攻め込み、パワフルなNO8イシ・ナイサラニがトライを決め、2点差とした。

 だが、負けたら終わりのワラターズは74分に流れを変える。トヨタ自動車ヴェルブリッツへの加入が噂されている注目のフーパーが敵陣22メートルライン手前で相手SOアンドリュー・ディーガンのキックをチャージ、ボールを拾ったSOウィル・ハリソンがインゴール中央にダイブし、大きな7点を追加した。

 それでも必死に食らいつくレベルズは77分、相手の反則によりめぐってきたPGチャンスでトゥームアが冷静にショットを決め、6点差にし、このまま試合終了となった。

 激闘を制したワラターズにも、プレーオフ進出に望みをつないだレベルズにも、笑顔はなかった。
 どちらが優勝争いに残るか、脱落するか、すべては最終節で決まる。

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