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元スコットランド代表主将バークレーが現役引退 「何より恋しいのは、試合後の友情と充実感」

2020.08.16

2018年にイングランドを倒し、カルカッタカップを掲げるジョン・バークレー(Photo: Getty Images)


 元スコットランド代表主将のジョン・バークレーが8月15日、現役引退を発表した。昨年のラグビーワールドカップを最後に代表から退いていたが、16年におよんだプロラグビー選手としてのキャリアに終止符を打った。

 バークレーはスコットランド代表のフランカー、ナンバーエイトとして76キャップを重ね、ワールドカップは2019年の日本大会を含め3大会出場。2018年にはキャプテンとしてイングランド戦勝利に導き、10年ぶりにカルカッタカップを掲げた。

 ブレイクダウンでの働きは定評があり、ケリー・ブラウン、ジョニー・ビーティーとのバックロートリオは名字の頭文字から「ザ・キラーBs」というニックネームで呼ばれた。

 クラブシーンではグラスゴー・ウォリアーズ、スカーレッツ、エディンバラと渡り歩き、合計で250試合以上に出場。2016-2017シーズンにはスカーレッツのプロ12(現 プロ14)優勝に貢献した。

 アキレス腱を負傷して2018-2019シーズンはほとんどプレーできなかったが、見事に復活して3大会目のワールドカップ出場を遂げる。スコットランド代表としてのラストゲームとなる静岡でのロシア戦ではキャプテンを務め、自らもトライを挙げて勝利を祝った。

 ヨーロッパを代表するオープンサイドフランカーのひとりで、国代表でもクラブでも真のリーダーだったバークレーは、世界が新型コロナウイルスに振り回された2020年、現役を続けたい気持ちはあったようだが、試合数が激減して経済的に苦しくなった所属クラブのエディンバラに契約を更新しないことを伝えられ、33歳で引退を決意した。

 バークレーはスコットランドラグビー協会を通じ、次のようにコメントしている。
「間違いなく、試合での激しいフィジカルバトルができなくなるのはさみしいですが、何より恋しいのは、仲間たちと目標や目的を共有することから生まれる、試合後の友情と充実感です。ピッチ外の記憶は、ピッチ上の記憶と同様に素晴らしいものでした。そして、最も重要なことは、私の家族、妻、そして3人の子どもたちが私を支えてくれ、夢を追い求めさせてくれたことです。感謝しています。あなたたちのサポートがなければ、不可能でした。思い出をありがとう。私がしたかったことは他にありません」

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