国際リーグのスーパーラグビーで戦ったサンウルブズの5年間の歴史で、最も試合に出場したのは浅原拓真だった。自身は2016年から4季連続で在籍し、43試合に出場。8月8日におこなわれたサンウルブズのメモリアルセレモニーで表彰された。
日本代表として12キャップを持つプロップで、現在32歳の浅原は、明るいキャラクターでサンウルブズでも愛された。
思い出に残っている試合は、2018年5月19日に香港でおこなわれたストーマーズ戦だという。サンウルブズは同点で迎えた試合終了間際の攻防でターンオーバーから逆襲し、SOヘイデン・パーカーが劇的なドロップゴールを決め、26-23で灼熱の死闘を制した。
「めちゃくちゃ暑かったです。(第1列はPR石原慎太郎、HO堀江翔太、PR浅原拓真が先発)堀江さんがスタートで隣にいたんですが、すごく引っ張ってくれて、ほれそうになりました(笑)。倒れそうになったんですけど、すごく嬉しかった試合です」
タフな海外遠征も経験し、ツアー先で食事が合わないこともあったが、あまり大変だった思い出はなく、サンウルブズで過ごした時間はすごく楽しかったという浅原。そして、支えてくれた人々への感謝も忘れなかった。
「僕がこうやって長くツアーできたのは、スタッフの方たちとか、運営していただいている方たちとか、ファンの方たちのおかげだと思っています。本当にありがとうございました」
過酷なツアーもある厳しい戦いの連続で、選手をケアしたスタッフの力も大きかった。そのひとりであるトレーナーの宮崎吉朗さんは「2020スタッフ・オブ・ザ・イヤー」賞を受賞した。