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クルセイダーズがアオテアロア優勝に王手! 2位ブルーズも踏ん張り逆転Vに望みつなぐ

2020.08.02

力強いドライビングモールでゴールに迫るクルセイダーズ(Photo: Getty Images)


 ニュージーランド国内大会「スーパーラグビー アオテアロア」で首位に立つクルセイダーズが、第8節でチーフスを下して5勝1敗(勝点24)とし、優勝に大きく近づいた。2位のブルーズも勝って勝点差は2ポイントのままだが、ブルーズは全8戦中7試合を消化しており(5勝2敗、勝点22)、2試合を残すクルセイダーズが次週のハイランダーズ戦に勝てば、最終節を待たずクルセイダーズの優勝が決まる。

 前節でハリケーンズに競り負け、ホームでの連続不敗記録を「36」で止められたクルセイダーズだが、連敗はしなかった。8月1日に敵地ハミルトンでチーフスと戦い、32-19で競り勝った。

 勝負の分かれ目になったのは、20-19で迎えた61分(後半21分)だった。今大会初勝利を目指し必死に食い下がるチーフスに対し、1点リードのクルセイダーズが敵陣22メートルライン内に入り、つないで、LOクインテン・ストレンジが落としたボールをWTBセヴ・リースが拾いインゴールに持ち込んだ。ノックオン(前方にボールを落とす反則)かと思われたが、レフリーはTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)で確認したのち、トライを認めた。のちに物議をかもすこととなるこの判定で流れを引き寄せたクルセイダーズは、67分にもトライを追加し、チーフスを突き放した。

 これで、クルセイダーズは優勝に王手。
 一方、奮闘を続けるチーフスだが、またも勝利ならず、0勝7敗(勝点5)となった。神戸製鋼コベルコスティーラーズへの移籍が決まったアーロン・クルーデンにとっては、チーフスとしての100試合目で、もしかしたら、長年プレーしたワイカトスタジアムでのラストゲームだったかもしれない。

チーフスで100試合出場を達成し、家族と一緒に記念写真を撮るアーロン・クルーデン(Photo: Getty Images)

 17年ぶりのスーパータイトル獲得をあきらめず、首位のクルセイダーズを追いかけるブルーズは、8月2日にダニーデンでハイランダーズと対戦し、32-21で逆転勝ちした。

 序盤のリードをひっくり返されたブルーズだが、12-13で迎えた前半31分、WTBケイリブ・クラークがパワフルな走りでチャンスメイクし、SHフィンレー・クリスティーにつなぎ、CTBのTJ・ファイアネがフィニッシュして逆転。その後、点差を詰められたが、ハーフタイム前にも敵陣深くのスクラムから攻めて得点し、24-16で折り返した。
 43分(後半3分)には、左サイドに広いスペースを見つけたSOボーデン・バレットのロングパスからチャンスとなり、連続オフロードでつなぎ、SHクリスティーが貴重な5点を追加。ブルーズは55分にもスクラムで圧倒してPGチャンスを得、リードを広げて勝利をものにした。

 ブルーズはハイランダーズとの間で争われるゴードン・ハンター メモリアルトロフィーを9年ぶりに奪い返すとともに、スーパーラグビー アオテアロア制覇に望みをつないだ。
 ブルーズは、次節は試合がなく、8月16日の最終節は地元オークランドでクルセイダーズと対戦することになっている。
 一方、2勝4敗(勝点10)となったハイランダーズの次の相手は首位クルセイダーズであり、クルセイダーズの優勝が決まるかもしれない8月9日のクライストチャーチでの試合は、ブルーズも注目の大一番となる。

ハイランダーズを倒しゴードン・ハンター メモリアルトロフィーを奪還したブルーズ(Photo: Getty Images)
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