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ホンダにW杯優勝戦士モスタートら4選手加入。F1大好きデュプレッシー「夢が叶った気持ち」

2020.07.31

中央がフランコ・モスタート。昨年のW杯で南ア代表の全試合に出場し優勝に貢献(Photo: Getty Images)


 南アフリカ代表“スプリングボックス”のロックとしてワールドカップ優勝を遂げたフランコ・モスタートが、ジャパンラグビートップリーグに戻ってくる。獲得したのはHonda HEAT(ホンダヒート)だ。グロスター(イングランド)を退団することが決まり、以前からホンダ入りは噂されていたが、7月31日に2020年度新加入が公式発表された。

 モスタートとともにワールドカップの栄冠に輝き、ホンダに3季在籍した南ア代表ロックのRG・スナイマンが2019-2020シーズンを最後に同クラブを退団したが、同じくボッカ(スプリングボックス)の誇りを持つハードワーカーが入れ替わるようにホンダの新戦力となる。

 モスタートはグロスターに加入する前、リコーブラックラムズで2年プレーしており、3季ぶりの日本ラグビー界復帰だ。

 現在29歳。身長200センチ、体重112キロで機動力もあり、ライオンズの一員としてスーパーラグビーでプレーしていた頃から、フランカーとしてもワールドクラスであることを証明している。リーダーシップスキルも高く、チームに与える影響は大きい。

 南ア代表としては、2016年のデビュー以来39キャップを重ね、昨年のワールドカップでは決勝を含め全7試合に出場。知将ラシー・エラスマスのもと、おもに後半からの投入でチームにエナジーを追加する役割を担い、攻守にわたる激しいファイトで相手を圧倒し、優勝に貢献した。

 モスタートは「Honda HEATの強くなり続けようとする野心に感銘を受けました。今は入団することをすごく楽しみにしています。日本で再びプレーできることも楽しみです。今まで経験した日本での時間はいつも楽しく素晴らしいものでした。昨年のラグビーワールドカップでの優勝もその一つです。私は日本の文化や人々が大好きです。今回もHonda HEATに良い影響をもたらすように頑張り、このチャレンジを楽しみにしています」とコメントした。

ストーマーズの人気選手だったジャン=ルック・デュプレッシー。フルバックも可能(Photo: Getty Images)

 ホンダヒートはそのほか、同じ南アフリカ出身のマティウス・バッソンとジャン=ルック・デュプレッシーも獲得。

 ブルズで経験を積んだ190センチ、114キロの25歳プロップであるバッソンは、「次のトップリーグシーズンに向けてHondaファミリーの一員であることをとても誇りに思っています。コロナが収束し、一日も早く試合会場で皆様にお会いできることを楽しみにしています。応援よろしくお願いいたします。試合にたくさん出場し、チームの為にベストを尽くせるよう、全力で頑張ります!」と意気込んでいる。

 そして、往年の名ウィングで南ア代表のヘッドコーチも務めたカレル・デュプレッシーの息子、ジャン=ルック・デュプレッシーもホンダの一員となって日本ラグビー界に参戦する。

 元U20南ア代表で、ストーマーズの司令塔も務めた26歳のスタンドオフは、「ジャパンラグビートップリーグという世界中の優秀な選手たちが集まるリーグでラグビーをプレーできることを心待ちにしています。また日本という美しい国で、皆様に会えることをすごく楽しみにしています。私はHondaというブランドに長く憧れていました。HEATの一員としてプレーできるこの機会は、私たち家族の人生とキャリアにおいて新たにエキサイティングなチャプターとなります。私はF1グランプリの大ファンであり、Hondaは私の好きなチームにエンジンを提供しています。日本で、そしてHondaでプレーできるのはまさに夢が叶った気持ちでこの機会にとても感謝しています。Hondaという象徴的なブランドに私自身もHEATをもたらすことができればと思います」と興奮している。

2017年にオールブラックスに初選出されたマット・ダフィー(Photo: Getty Images)

 さらにもうひとり、ウィング、フルバックでプレーし、ニュージーランド代表“オールブラックス”に選ばれたことがあるマット・ダフィーもホンダ入りが決まった。身長192センチ、体重95キロで強さとスピードを兼ね備えるダフィーは、元ラグビーリーグ(13人制)のスターで、2016年に15人制に転向、ホンダヒートとリレーションシップ契約を結んでいるブルーズで活躍してきた。現在、スーパーラグビー アオテアロアに参戦中で、先週のチーフス戦ではトライを挙げるなどし勝利に貢献したばかりだ。

 8月に30歳の誕生日を迎えるダフィーは、「自分が長くプレーしたブルーズにとって特別な存在のチームであるHonda HEATでプレーする機会をいただき非常に嬉しく思います。また両チーム間で移籍する初めての選手ということをとても光栄に思います。新しいチャレンジ、そして新しい文化での生活を楽しみにしています。以前から交流していた分、馴染みがある選手、スタッフも多いため、Honda HEATでプレーすることはチームにとっても、私にとっても大きな強みになるでしょう。チームが最大限の力を発揮するお手伝いができることに、今からワクワクしています」とコメントした。

 また、2020年度新加入スタッフも発表され、日本代表プロップとして昨年のワールドカップで活躍した具智元の父で、韓国史上最強のプロップと呼ばれた具東春氏もスクラムコーチとして息子がいるホンダに加入する(智元の兄・CTB具智允も在籍)。
 同氏はかつて、ホンダヒートの前身である本田技研鈴鹿でプレーしたことがあり、「再びコーチとして携わることができて嬉しく思います。自分の今までの経験を基に、FW全員と協力してチームの武器となるHondaスクラムを完成させられるよう頑張ります」とコメントした。

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