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福岡堅樹が1年延期の東京オリンピック断念 医師志し学業優先へ

2020.06.13

27歳で新たな道へ進む福岡堅樹(Photo: Getty Images)


 ラグビーワールドカップ2019で日本代表初のベスト8入りに大きく貢献した福岡堅樹(パナソニック ワイルドナイツ所属)が、次の目標としていた東京オリンピックを断念したことが明らかになった。医学の道に進むとみられており、現役引退の可能性もある。

 今後について、本人があす14日に会見をおこなう予定だが、本日、日本ラグビー協会が東京オリンピックへ向けた男子7人制日本代表トレーニングスコッドから福岡が離脱することを明らかにし、NHKは「福岡堅樹選手が次の目標としていた東京オリンピックへの出場を断念。大会が1年延期となるなか学生時代から志す医師になるため来年度から医学部のある大学に進むことを優先する」と報じた。

 福岡は2019年のワールドカップ後、東京オリンピック出場を次の目標に掲げ、今年1月には7人制ラグビーに専念することを表明。強化合宿等にも参加していた。しかし、新型コロナウイルスの影響で東京オリンピックは1年延期となり、難しい決断をしたと思われる。

 福岡堅樹は福岡県古賀市出身の27歳。県立福岡高校、筑波大学を経て、2016年にワイルドナイツに加入。
 日本代表デビューは20歳のときで、2013年4月のフィリピン戦で初キャップを獲得すると、50メートルを5秒台で走るスピードを活かし、テストマッチ通算38試合出場で25トライを記録している。
 ワールドカップは2015年と2019年の2大会に出場し、けがを克服して臨んだ昨年のワールドカップ日本大会では、優勝候補だったアイルランド代表との試合で劇的な逆転トライを挙げ、「静岡の衝撃」と呼ばれた歴史的一戦の立役者となった。そして、ベスト8入りを決めることになったスコットランド代表との死闘でも快足を飛ばして2トライを挙げ、松島幸太朗への見事なオフロードパスでトライを演出するなど活躍し、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。

 7人制ではすでにオリンピアンとなり、スター揃いのニュージーランド代表を破るなどして歴史的なベスト4入りを果たした2016年リオ・オリンピックの日本代表メンバーである。

 トップリーグでは2017年度と2018年度にベストフィフティーンに選出。
 国際リーグのスーパーラグビーでもサンウルブズの一員として活躍した。

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