ジャパンラグビートップリーグのサントリーサンゴリアスは5月21日、プロ契約をしていた元日本代表のSO/CTB小野晃征(33歳)、元オーストラリア代表のSO/CTBマット・ギタウ(37歳)、そして、小野やギタウと同じくトップリーグのベストフィフティーンに選出されたことがあるLOジョー・ウィーラー(32歳)が、2019-2020シーズンをもって退団すると発表した。
ディフェンスコーチを1シーズン務めたオーストラリアのレジェンド、ジョージ・スミスもサンゴリアスを離れる。
愛知県生まれで幼少期からニュージーランドで育った小野は、同国代表オールブラックスを多数輩出した名門のクライストチャーチ・ボーイズハイスクール出身で、20歳だった2007年に日本代表デビュー。34キャップを重ね、2007年と2015年のワールドカップに出場し、「ブライトンの奇跡」と呼ばれた2015年9月19日の南アフリカ代表戦では背番号10をつけて歴史的勝利に貢献した。
国内シーンでは福岡サニックスブルース(現 宗像サニックスブルース)を経て2012年からサントリーサンゴリアスの一員となり、3度(2012、2016、2017年度)、トップリーグと日本選手権の2冠達成に貢献。リーグ戦出場数は通算で120試合を超え、CTBで1回、SOで2回ベストフィフティーンに選ばれている。2016-2017シーズンのトップリーグ得点王でもあった。
小野は「サントリーサンゴリアスで過ごした8年間、本当にありがとうございました。自分にとって、サンゴリアスでの時間はフィールドの中でも外でも、素晴らしい思い出しかありません。サントリーの会社の皆さん、私の家族、チームメート、スタッフ、そしてファンの皆さんの応援と多くのサポートに感謝の気持ちでいっぱいです。この8シーズンは素晴らしく楽しい思い出しかありません。また皆さんにお会いできることを楽しみにしています」とコメントした。
オーストラリア代表として103キャップを獲得し、ワールドクラスのプレーメーカーと呼ばれたギタウは、2017年からサンゴリアスに加わり、トップリーグ参戦1年目でベストフィフティーンに選ばれる活躍で優勝に貢献。2019-2020シーズンは共同主将のひとりとしてもチームを引っ張った。
3年在籍したサンゴリアスを退団することになったギタウは、「日本での生活は、私と私の家族にとってとても素晴らしい3年間でした。素晴らしい国、そして美しい人に囲まれた国でした。サントリーはいつも私の大切な宝物です。素晴らしいチームであり、一生涯の友人たちそしてたくさんの素晴らしい思い出ができました。今後のチーム皆さんの活躍を心から応援しています」とコメントした。
そして、ニュージーランド出身でマオリ・オールブラックスの経歴も持つウィーラーは、2016年度と2017年度のトップリーグ連覇に貢献し、2季連続ベストフィフティーンに選出されるなど活躍した。4年在籍したチームを離れることになり、「佐治会長をはじめ、サントリー社員の皆さん、チームの皆さん、自分や自分の家族のためにいろいろサポートいただき、ありがとうございました。また、サンゴリアスファンの皆様、いつも変わらないたくさんの応援、ありがとうございました。コーチ陣、チームスタッフ皆さんの献身的、ハードワークに感謝しています。最後に、私の素晴らしいチームメート、自分と自分の家族を大きな心で素晴らしいチームに迎えいれてくれてありがとう。感謝の気持ちでいっぱいです。これから先もサントリーは優勝するチームであることを信じています」と別れの言葉を述べた。