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【動画メニュー】桐蔭学園、最高基準のジミ練[4] コンタクト3種

2020.05.18

桐蔭学園が重要視する「ヒップ・スクエア」。桐蔭のFWプレーを作り上げてきた金子俊哉コーチが、ことあるごとに確認するキーワードだ(撮影:長岡洋幸)

 全国高校大会優勝校・桐蔭学園高校のふだんの練習を紹介する。前編4回目の今回は、桐蔭が長年、続けている「コンタクト3種」その2だ。共通点は、地味なこと。単調にも見えるドリルに、無数の判断(ジャッジ)とイメージ、ノウハウが詰まっている(完全版はラグビーマガジン2020年4月号、6月号に)。

*取材は、2月初旬に行いました。コンタクトプレーや飛沫の可能性のある練習は、指導者の適切な判断と指導のもと、行ってください。(編集部)

監修・藤原秀之▼桐蔭学園監督

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MENU B-3 コンタクト3種 取り合い 

やり方
・2人1組。互いにボールを抱えた状態でスタート
・押し込みながら、ボールを奪い合う
・試合と同じく、ボールをコントロールできなければ、押し込まれれば「負け」となる
・反対に、ボールに絡みつつ、相手を押し込めば勝ち!
・10秒勝負! 10秒休む。対戦相手を変える。10回、繰り返す

●デイフェンス側の勝利パターン 「リーグ!」
相手を絞り上げ、ボールの自由を奪う
GOOD◎

「リーグ!」ボールに絡み相手を締め上げる

他チームでは「チョーク」という。ボールに絡んでコントロールさせない上に、締め上げるように相手の重心を高くさせる。これをされた方はボール保持も難しく、体勢が高いので押し込むこともできない。マイボールスクラムで再開できる!

●アタック側の勝利パターン
ボールがコントロールできなければ、味方と一緒に押し込む
GOOD◎

ボールに絡みつつ、ヒップスクエアで良い姿勢が取れていれば、味方が押し込みやすい

CHECK! :::::桐蔭WORDS:::::::::
「エッジ」
(見出し)足で踏ん張り、ドライブで勢いを作りにいく時には、足を「ハの字」気味にして、足の内側を刃のようにやや立てて使うと、よく引っかかって力が入る。この状態を「エッジが効いている」という。相撲の力士が、土俵際で必ず見せる、足裏の使い方だ。

GOOD◎後ろ足のエッジが効いた状態

CHECK! :::::桐蔭WORDS:::::::::
「足が揃う」

前への力が入らない体勢。足は揃えずに前後させ、前足を踏み込んでいくようにすると、コンタクトの強さ、ドライブ(前進)の強さが大きく違う

GOOD◎

GOOD! 足が前後に開いている


NG×

↑これはNG×。足が揃った状態

NG×

↑これはNG×。足が揃った上に、体がねじれている。ボールを奪おうと体のひねりを使うあまり、なりがちな体勢。気がついたらすぐに強いポジションに戻れるように

(つづく◎取材・文/成見宏樹 写真/長岡洋幸)

監修・藤原秀之▼桐蔭学園監督