ラグビーリパブリック

ゴールポストカバー+地面への同時グラウンディング=トライではなくなる

2020.05.13

ゴールポストのカバーを味方につけてトライするケースは見られなくなる。(写真/Getty Images)



 意識的にそこを狙った場合、これまでなら気の利いたプレーと言われることもあった。しかし、それが認められなくなる。
 世界のラグビーの統括団体であるワールドラグビーは5月 12日、「ゴールポストのプロテクター(ポールカバー)と(その手前の)地面に同時にボールをグラウンディングするプレーではトライを決めることができなくなる」と発表した。

 これは、ワールドラグビーの評議会が同日開いたオンライン会議の中で、ローレビューグループなどからの報告を受けて承認したものだ。
 トライライン近くでの攻防時、防御側は同ラインより後方に位置しなければならないケースがある。現在使用されているポストカバーの形状は安全面も含めてサイズが大きい。それらの条件を考えた場合、ディフェンス側がこのエリアを守ることが難しいのは明らかだ。

 極端な場合、ポストカバーを邪魔に感じる防御側がそれを持ち上げたり、はがすこともあった。その場合ポストが露わになり、危険度が高まる。
 今回の改正は、『(最近の)形状を考えれば、ポストカバーは、ゴールラインの延長線上とはいえない』という認識を反映されたものと考えていいだろう。

 ワールドラグビーのビル・ボーモント会長は、「私たちの使命はゲームをできるだけシンプルに、安全に、そして楽しくプレーできるようにすること。今回の改正は、その使命を反映したものです。攻撃側がポストプロテクターに対して得点できなくなり、ボールをインゴールにグラウンディングしなければならないと規定することで、防御側にトライを防ぐ公平なチャンスを与えることができる」と話している。


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